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子どものソーシャルスキル・先生のソーシャルスキル

現在放送中のドラマ「リアル・クローズ」で、主人公を演じる香里奈は「モデルのオーラを消すようにしている」という話を、新聞のインタビュー記事で読みました。

なるほど、オープニングの彼女の姿と、ドラマの中のヒロインの姿は、全然別人に見えます。

オーラといえば、林真理子が昔あるエッセイで、

パーティー会場でユーミンを見かけたが、ビュッフェで料理をとっている彼女の存在に誰も気づいていなかったので驚いて声をかけたら

「あぁ、今日はオーラ畳んでるから」といわれた。

「スターのオーラとは畳んだり広げたりできるものなのか」

と書いていたのを思い出しました。

モデルのオーラ、スターのオーラ、・・・・その正体は何でしょう?

もちろん、つまりプロ意識や自信、その人の精神状態など、心の持ちようにも左右されると思いますが、

大きな部分を占めるのが、「目つき・顔つき・態度」ではなかろうか?・・・・そんなことを、この本を手にして、ふと思いました。

↓↓↓

目つき・顔つき・態度を学べ (マジビジ (8)) 目つき・顔つき・態度を学べ (マジビジ (8))
価格:¥ 1,050(税込)
発売日:2006-12-30

歯医者の待合室でパラパラとめくっただけなので、最後まで読めなかったのですが、ちょっと興味深いことが書かれていました。非言語コミュニケーションがビジネスや対人関係でいかに重要かという、軽~いビジネス書なんですが、

実は、巡回相談に行っていて、思うことがあるのです。

授業をしていても、なかなか子どもたちが注目しなかったり、

つねに大声を張り上げているのに、子どもたちに指示が通らなかったりする先生と、

子どもたちの前に立っただけで、さっと注目を集められたり

淡々と語りかけていても、子どもたちがじっと耳を傾ける先生とがいます。

その違いは、先生の「目つき・顔つき・態度」も大きく影響しているのではないか、と。

(もちろん、それが全てではないんですけどね)

たとえば、保育園や幼稚園の先生は、小さな子どもたちにも伝わるように

子どもたち一人一人の顔を覗き込むようにじっと見ながら、わかりやすい大きな表情と大きな動作を伴って、ゆっくり、はっきりと話をします。小学校でも、低学年を教える先生はふつう、そうなります。自然と。

相手が小さな子どもであれば、自然とそうなりますし、それは大きな舞台で観客に伝わるように話したり演じたり歌ったりする女優や歌手も同じかもしれません。

スターならばそれを「オーラ」と呼び、

教師ならそれは一つの「センス」と呼ばれます。

こうしたオーラやセンスを、生まれながらに持っている人もいますし、経験を重ねる中で身につけていく人もいます。

「センスのない者は、努力するしかない」

という言葉を最近ある人から聞き、あぁ、そうなんだなぁと思うのですが

努力するためには、なぜそれが必要なのかを認識しなければいけません。

幼い子どもたちに限らず、現代の子どもたちは、生まれたときから刺激にあふれ、楽しいことや面白いことだらけの環境で育っています。

野山を駆け回ったり、映画や読書が唯一の娯楽だった時代とはわけが違うし、おもちゃなんてクリスマスか誕生日にしか買ってもらえなかった私の世代とも状況は大きく違います。

また、昔と違って、テレビにパソコン、ゲームに携帯・・・・人は「視覚情報」を優先する傾向がますます強くなっているのではないかという気もします。テレビでさえ、テロップを多用し、企業のプレゼンも裁判も、情報や考えを「見せる」話し方に力を入れる時代です。

そうでないと、「聞き手」は興味を示さないし、注目しないし、飽きるし、理解しないからです。

子どもたちも、同じなのでしょう。

先生が、表情に乏しく、抑揚のない話し方で授業をしても、興味のアンテナが向かないのではないか・・・・自分の甥姪も含め、今どきの子どもたちを見ていると、そんな風に感じます。もっと面白いこと、もっと刺激的なことに、注意が向いてしまうし、退屈から抜け出すために、なかには自ら行動してしまう子さえいます。(立ち歩いたり、出てったり、しゃべったり、隣の子にちょっかいだしたり)

逆にいえば、子どもの注目を引きつける「何か」を持っている先生は、学級づくりにおいても授業においても、自在に指揮をとっているように見えるのです。

もうひとつ、表情や動作や態度などを、先生方がもっと大きく出してもらえたら…と思う理由は

支援の必要なの子どもたちにとって、それが大きな手掛かりになるからです。

先生の大きな表情や動作は

注意を向けることに弱さを抱える子が、そこに注意を向けやすくなりますし、

(あ、先生が、「しーっ」て合図をしたぞ。何を話すんだろう?)

場面や気持ちを読むことが苦手な子にとっても、理解のヒントになります。

(先生が、怖い顔をしているぞ。怒っているんだな。ということは、僕が今やったことは良くないことだったのか)

SSTでも、そういうことを教えいるのですが、この子たちは実践で繰り返し体験して学ばないと、ただの「知識」のままで終わってしまいます。

子どもたちのソーシャルスキルを伸ばすためには、かかわる大人のソーシャルスキルも求められるんだなぁと感じるこの頃です。

ちなみに私は、残念ながら「オーラ」も「センス」もない方なので、やはり努力するしかなく、

自分の話している姿や授業をできるだけビデオでチェックするようにしています。

“準備不足”のときって、表情や話し方まで考える余裕はなくなり、聞き手や子どもたちのネガティブな反応に、ガタガタに崩れていく情けない姿が自分でよくわかります。

そういうビデオは「失敗例」として、よく研修で使います。

転んでもただで起きない性格です。

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「UDLを読んでみた」の連載が、今ひとつ人気がなくて、へこんでます。むずかしい英文を自分なりに読んで解釈して噛み砕いて、って、けっこう書くの大変なんですけどね・・・・。

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