ノリノリ漢字ビンゴと「ちょっとだけョ~」|アンダンテ西荻教育研究所・アンダンテプリモ

お問い合わせ

電話番号

電話番号

ブログブログ
  • HOME
  • ブログ
  • ノリノリ漢字ビンゴと「ちょっとだけョ~」

新しい記事

ノリノリ漢字ビンゴと「ちょっとだけョ~」

P先生の教室で取ってきた写真はフィルム1本分あるのですが、少しは出し惜しみして、別の機会(研修とか)のネタにとっておくことにします。そこで、このブログでのP先生の実践紹介は、とりあえず今回が最後です。

私が写真撮影に気を取られていた頃、子どもたちは「漢字ビンゴ」なるものに盛り上がっていました。よく見ていなかったので、もしかしたら私の思い違いもあるかもしれませんが、簡単に書いておきますね。

おそらく漢字テストの前の、ウォーミングアップかリハーサルの位置づけなのでしょう。B5の半分サイズ(?)の紙に3×3マスの枠がかかれていて、子どもたちは各自ドリルを参照しながら漢字(主に熟語)を埋めていきます。時間になったら、先生がドリルのその範囲の漢字をランダムに読み上げて、黒板に書いていきます。その漢字を順番に子どもたちがチェックしていくと・・・・それがビンゴになっているというわけです。9マスだからリーチもビンゴもあっというまなんですが、子どもたちは、ずいぶん楽しんでいる様子でした。

続いて、漢字テスト。ドリルもビンゴの用紙もぜんぶしまって、テスト用紙が配られます。その間に、P先生は黒板に書かれた漢字も消していくのですが・・・・

Fh000008写真のように、あれれ? 完全に消しきれていないまま、テスト開始です。これ、わざと「ちょっとだけ」残しているのですね。「うーん、思い出せない~、あ~」というときにチラッと見てもよいように。

そんなのずるい、カンニングじゃん!・・・・と言うかどうかは、考え方しだいだなぁと、しみじみ思いました。

以前に書いたように、子どもの能力や学力は一つの物差し(テストや検査)では測りきれないものです。分かってるけど書けない子がいたり、覚えることに困難をもつ子もいます。テストというものを、「この子はできた、できていない」と単純に振り分けることは簡単です。できていない子に「努力が足りない」「この子には能力がない」とレッテルを貼ることも、また然りです。

教育において、テストが目的化してしまっている昨今、こんなことを言うと青臭いと思われるかもしれませんが、評価とは本来、方針と戦略を立てるためのスタートとなるべきものであり、また、モチベーションを高めるためのものですよね・・・。そう考えると、こういうのもありなんだなぁ、と。

読めること、書けること、覚えること、覚えたことを思い出せること、そして思い出して書けること・・・・と、過程をスモールステップにして「できる」ようになるまでの支援をすることは、逆に言えば、「どの段階でつまずいているか」を発見する手がかりにもなります。ゲーム的な要素を盛り込むことで、学習意欲が下がっているあの子やこの子をノセられたら・・・そんな期待もわいてきます。

私は、それらを個別指導で日常的にやっているのですが、P先生は通常級の集団での授業に取り入れるという挑戦を、やってのけているのがスゴイです。。。

大変勉強になりました。

この記事を面白いと思った方、当ブログを応援してくださる方は、にほんブログ村 教育ブログへ本日も1クリックをよろしくお願いします。【にほんブログ村 教育ブログ】へリンクし、人気ランキングの1票となります。

*当ブログ上の情報およびコンテンツの著作権は全て筆者に帰属します。
*トラックバックは歓迎♪

アーカイブ

アンダンテ西荻教育研究所・アンダンテプリモ