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卒業文集制作の「ねらい」は何ですか?/いつも通り授業ができるありがたさ
この記事は、
「30年変わらぬ書式の卒業文集が、注意集中や読み書きの困難な子にどれほど困難か」と
「で、卒業証書の原稿清書の支援はどうなった?」 の続きです。
前回は、Aくんがこの卒業文集の清書を提出するためにとった、いくつかのアコモデーション(配慮)的な支援をご紹介しました。
でも、私としては、どうにも腑に落ちないのです。あんな小さなマスに原稿用紙2枚分の字を書く作業なんて、私だってしんどいです。もっと誰でも取り組める方法にすればいいのに。
・・・・というわけで、ユニバーサルデザイン的な発想で「卒業文集制作」という課題を考えてみたいのですが、
その前に、根本的な質問なんですけど
「この卒業文集って、何をねらっているの?」
授業にしろ、教科以外の様々な学習活動にしろ、まず「ねらい」があるはずだと思うんです。もちろん、誰が見ても明白な「ねらい」もあれば、表には出ない形で課題に埋め込まれている「ねらい」もあります。「それを通して子どもが何を学ぶこと、達成することをねらっているか」というのは、あらゆる教育活動において必須事項ですものね。
UDL(学びのユニバーサルデザイン)においても、その学習が何を狙っているかを第一に考えます。
で、この卒業文集の場合は何でしょう? どなたか目的を教えていただけるとありがたいのですが。。。
たとえば、
- マスからはみ出ないように「字」をきれいに書くこと? (書写?)
- 6年間を振り返って文章にまとめること? (作文?)
- 与えられた条件のもと、見本および指示通りに制作物を完成させること?
- 6年間学んできたことを活用して、個々人の記念となる制作をすること?(総合?)
一見、1の字を書くことが狙いなんだろうか?と思えるような、この卒業文集の形態なのですが、そんなわけないですよね。
これは2で、作文の課題なのでしょうか? とすると、国語の時間にやったのかしら?
3ってことは・・・・これもないですよね? 卒業文集で規格品を作ろうというのじゃ、ちょっと淋しい。
4、つまり小学校の学習の総仕上げ的なねらいでしょうか?
授業づくりでもそうだと思いますが、授業のユニバーサルデザインも、その授業や課題の目的が何かをはっきりさせる必要があります。そして、その学習が目指す本質的な「ねらい」とは無関係な要素が学習上のバリア(障壁)になっている場合は、それを取り除くというのが大原則です。
ですから、ねらいが「文章を書くこと」なのか「制作活動」なのか、それだけでも、どうUDするかは、まったく異なります。
同じジャガイモを料理するのでも、カレーを作りたいのか、コロッケを作りたいのかで、切り方も違えば、調理法も異なるのと同じように。
もしや、「去年こうやったから」と、深く考えず30年間引き継がれてきただけで、その間、新しい工夫も見直しもしていないとしたら、時代遅れになるのは当然ですよね。
生き生きとした卒業文集もしくは卒業記念制作の活動をUDL的な調理法で考えたいですね。
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翻訳作業やメールチェックを助けてもらっている、私の英語の先生たちが、原発事故の影響で次々と帰国してしまいました。すでにいくつか中止になった仕事や見合わせになりそうな企画などもあり、今後の仕事の進め方にも影響が出るのは間違いなさそうです。ただ今のところ、計画停電は対象地区になっていないので、通常通りに授業や仕事をさせていただけるありがたさを感じつつ、がんばります!
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