クリスマスは苺のケーキ? その“常識”を疑ってみる。|アンダンテ西荻教育研究所・アンダンテプリモ

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クリスマスは苺のケーキ? その“常識”を疑ってみる。

今朝、通勤電車の中で見かけた朝日新聞の車内広告(教育編)。

Photo (1/8 新宿駅にて撮影)

教室で、小学生たちが新聞を熱心にめくっている様子が教壇側から撮られた写真が、

これまであちこちの教室で授業風景の写真を撮らせてもらってきた私の目には、

なんだか、しらじらしい光景に映りました。

きれいに並んだ24席で、どの子も同じように、新聞の文字に真剣に見入っているなんて、ちょっと不自然で、作りモノっぽくて。

苺のクリスマスケーキみたい。

今年は、猛暑の影響で苺が不作で、クリスマスを前に苺が品薄で高騰。ケーキ屋さんが大変だという話題を先日テレビで見ました。

ちょっとまてよ。

苺って、そもそも春の果物。

真冬にずらっと店頭に並ぶことの方が、不自然なわけで。

クリスマス需要にこたえる形で、ハウス栽培や品種改良が進んだのでしょうが、

そこも、ちょっとまて。

なんで日本では「クリスマスケーキ=苺のケーキ」なんだ?

アメリカでクリスマス前の学校を訪ねた時は、クリスマス準備でジンジャークッキー作ってた。「イギリスではクリスマスの伝統的なお菓子はプディング(日本のプリンじゃなくて、ナッツやドライフルーツのずっしり詰まったケーキ)だ」と言って英会話の先生がおすそ分けしてくれた。ブッシュドノエル(木の切り株を模したケーキ)はフランスだよね?

生クリームに苺を飾ったクリスマスケーキって、絶対日本だけだと思う。・・・「ヤマザキか不二家あたりが始めたのを、みんながまねして、いつのまにか定着したんだろうね」なんて、先日友人宅で話していたのだけど、Wikiで見てみたら、案の定だ。「クリスマスケーキって言ったら普通イチゴでしょー」という“イメージ”は伝統も由来もない、私たちの固定観念にすぎないんですね。

その固定観念が、気付けば“常識”になって、その“常識”に合わせるように、本来ならば春から初夏が旬のはずの苺が真冬に無くて大騒ぎになっているんですから、変な話です。

で、

話を、教室の写真に戻しましょう。

教育現場で新聞を活用することに異議はありません。ただ、

あの広告の写真は、“授業を受ける子どもたちは、こういうものであるはず”というステレオタイプなイメージであって、

これは私に言わせれば虚像です。

実際の教室の子どもたちは、集中力の度合いも、読解力の得意不得意も、興味関心の対象も、一人ひとり違うのですから、本来は一斉授業自体に無理があるのに。

もし、この写真のように、子どもたちが全員一斉に真剣なまなざしで学習している授業が“普通”、“常識”と思いこんでいたら

むずかしいな~、つまんないな~、わかんないな~、飽きたな~、と授業にのれない子たちが「困ったわ」と見えてしまう。

教室には、いろいろな子がいるのが「普通」です。

冬は、いちごは無いのが「普通」です。

ケーキ屋さんには、もっといろいろなクリスマスケーキの可能性があって良いのではないかという気がします。

いちごのケーキが美味しいのは、春ですから。

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明日の研修。できあがったはずのスライドを、この期に及んで、また作りなおしてました。

今夜の真央ちゃんにもらった元気を、明日は先生方に届けられるとよいのですが。

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