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一人に合わせるのではなく、一人ひとりが自分に合わせて選べること。~UDLを読んでみた(2)
え~、このブログ、気づけばスタートして早3年を超えておりました。
特別支援は、「ちょっとしたこと、あたりまえのこと」をするだけでいいんだ、というテーマでやってまいりましたが
まだまだ、ときどき、
どうやらそれが「ちょっとしたこと」とは思えない先生もいっぱいいるんだな・・・・
などと、あらためて感じることが、たびたびございまして。(なぜか落語調)
できない。無理です。時間がない。やって効果があるとは思えない。
と、まぁ、今でもこういう言葉で返されることは少なくないわけで、
こういう食わず嫌い的拒絶反応を示された場合は、それこそ、その程度ならやってみようかと思ってもらえそうな「ちょっとしたこと」を提案することから始めてみたりするのですが
一人のためにかかりきりになったら、その間ほかの子どもたちが見られない。
一人の子のために合わせたら、他の子どもたちのレベルが下がる。
などと言われたりするのでございます。
どうも、何か誤解が生じているような。
発達障害の子にわかりやすいことは、みんなにとってわかりやすい。
たしかに、そう言ったり書いたりてきました。(もちろん、私だけが言ってるわけじゃないですが)
だけど、一人の子にかかりきりになれとか、一人の子に合わせてレベルを下げろなどと言うつもりは、まったくないのです。そうじゃなくて。
この子も含めて、「みんなにわかる授業」にするためにどうしたらいいかを考えてみませんか? という話なんです。
それが本当の意味でのユニバーサルデザインではないかと、私は考えています。
+++++++++++++++
というわけで、学びのユニバーサルデザインUDLの3原則(©CAST)をちょっと読んでみます。
訳してブログのネタにする、と言いましたが、訳したものを全て掲載するのは、著作権の問題に引っかかってくるので、原文はUDL(©CAST) のサイトでお確かめください。 (前記事も、ギリギリOKか、もしくはNGかもと言う気がしています。。。)
ここでは、読んだうえで、私なりの解釈で感じたことや伝えたいことを書いていこうと思います。
++++++++++++
「発達障害のあるAくん」にわかるやり方=ユニバーサルデザイン
ではないと私は思います。
一人にみんなを合わせるんじゃなくて、一人ひとりがそれぞれ自分に合ったやり方を選択できるようにすることなんです。
UDLでは「全員にぴったり合う方法」など存在しない、として、3原則や9つのガイドラインは「複数の方法を提供する」「オプション(選択肢)を提供する」という言葉で表現されています。
ユニバーサルデザイン7原則の2「使う上での自由度(柔軟性)が高いこと」というのも、使い手がその人の使いやすい使い方やペースを選べるようにすることとありますが、
学習する上での多様性を考えるなら、学ぶ上での選択肢が必要。
つまり、
フロアを「移動」するために、階段、エスカレーター、エレベーターという複数の手段が用意されていれば、エスカレーターでラクに行きたい人や、車椅子やベビーカーなどエレベーターが便利な人も使えて、急ぐ人は階段を駆け上がっていけますよね。個々の必要性に応じて、手段を選べるわけです。
学ぶ上で、示された情報やその内容を、「聞いて」理解する人もいれば、「見て」理解する方が得意な人もいる。「ことばで」説明されるのが分かりやすい人もいれば、「図や絵」で示されるのが分かりやすい人もいる。
運動機能が弱い(不器用な)人も、学習の段取りや方法を考えるのが苦手な人もいます。学習したことを、文で表現するのが得意な人もいれば、口頭で答えるほうがいいという人もいますし、もしかしたら作品を作るとか絵や劇で表現するなど、ほかの方法で理解していることを示せる人もいるかもしれません。
学習への取り組み方も、人それぞれ違います。自分からどんどん、課題に取り掛かったり、一生けんめい頑張ることができる人もいます。一方で、なかなか取り組めない、不安やイライラを感じる人だっているわけです。
そんな「多様性」に応えられる唯一つの方法など、どこにもないから、情報の提示のし方、学習の進め方、課題への取り組ませ方などに「色々な方法」を併用して、子どもが自分に合ったやり方を必要に応じて使えるようにしましょう。
・・・・というのが、UDL3原則の主旨です。
たとえば、
口頭で指示するだけでなく、黒板にも書いてあげてほしい。
言葉での説明だけでなく、図でも示してあげてほしい。
そんなことです。
できない? 無理? 時間がない? 効果が期待できない?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
出版の作業が小休止の(次のゲラを待っている状態)今のうちに
UDLの話を、もう少し続けます。次からは、ガイドラインを項目ごとに読んで、もう少し深めたいと思います。
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