平成のトットちゃんたち~先生どうする?(1)|アンダンテ西荻教育研究所・アンダンテプリモ

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平成のトットちゃんたち~先生どうする?(1)

ふと思い出したのが、この本。

窓ぎわのトットちゃん 窓ぎわのトットちゃん
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:1981-01

(文庫本も出てます)

思えば自分が小学生時代に読んだのですが、今も手元にあって、たまに手に取ったりします。

今にして考えると、小学校を“退学”になるトットちゃん(黒柳徹子さん)の言動は、典型的なADHDっ子。

そんなことをふと思い出すシーンに居合わせました。

ある小学校の1年生の教室。

国語、ひらがなのお勉強の時間です。

1番前の席で、終始もぞもぞしているAくん。

教師や級友の発言に一つ一つ反応してしゃべる。

何度も後ろの席の子を振り返っては、話しかけたり消しゴムを借りたり。

さて、
先生が、今日習う字「わ」を示し、「わ」がつく言葉を挙手して発言させます。

Aくんも張り切って手を上げます。

そして、ひらがなのお稽古プリントに、「わ」10回練習。

「わ」は難しいですね。みんな、ゆっくりじっくり書いています。

でもAくんには、カ~ンタン。30秒かかるかかからないかのスピードで完成!

みんなが終わるまで、やることがないので、またもぞもぞ。

やっと、次の字「ね」です。

さっきと同じことの繰り返し。

あまりにもよくしゃべるし、他の子にちょっかいも出すAくんは、しばしば先生に注意されます。

こんどは「れ」。

「れ」のつく字、言いたいけど、先生は、まだ発言していない子をあてたいんですよね。

「れ」の字も、全部かけちゃったし、とうとうもぞもぞAくん、閾値に達した様子。席を立ち始めました。

床にゴロンとなった時点で、先生に叱られますが、悪びれた様子はなし。

「れ」に苦戦する子達のところを先生が回っている間に

こんどは、一番後ろの席の男の子に消しゴムを投げました。

投げられた男の子は、Aくんに投げ返します。

そこで、先生、もういちどAくんを叱りにいきます。

「何してるのっ?」

「やきゅう♪」

Aくん、てへっと笑います。かわいい・・・と思ったのは私だけで

先生の眉間がピキピキと音を立て始めた・・・・かのようでした。

「そんなに野球がしたいなら、教室から出て行ってやりなさい!」

ここでAくん、どうしたと思います?

「はーい♪」って、にんまりして、消しゴムを投げ返した男の子と一緒に、廊下に出て遊び始めたんですよ。

さぁ、そこは1年生です。

別のいたずらっ子くんが、すかさず

「あ~~~っ、先生・・・」

と声を上げました。

先生が「なんですか?」と振り返ると

「ぼくも~」

その子も、ジョインしたかったんでしょうね。

先生、さらに、ピキピキピキッ。

「二人は、叱られてるのよ! あなたも一緒に叱られたいんですか」

そのわりには楽しそうな遊ぶ2人の姿を見て、他の子たちも、そわそわ、ニヤニヤ。

「叱られてる子を見て、笑うんじゃありません!」

誰よりもニヤついていたであろう私、必死で笑いをかみ殺します。

結局、2人はその時間が終わるまでずっと教室外にいて、あとでこんこんとお説教されていました。

良く似た光景は、いろんな学校、それも低学年の教室をみると、しょっちゅう出会います。

Aくんの場合は、悪びれなさが救いだなぁと、私には思えましたが、先生としてはストレスでしょうね。

すみません、出かけなきゃいけない時間になってしまいました。

続きは、次回に。

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