クールダウンの掟 その6「本人なりに折り合いをつけようとしたところを認める」|アンダンテ西荻教育研究所・アンダンテプリモ

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クールダウンの掟 その6「本人なりに折り合いをつけようとしたところを認める」

忘れた頃に復活する、Q先生の「クールダウンの掟」シリーズです。ベネッセのニューヨークレポートが一段落したので、今度はこちらを何とか完結させたいお盆休みです。

いったいどんな話だったっけ?と、一通り流れを追いたい方はお手数ですが→ こちら でまとめ読みしてくださいませ。

さて、本日の掟は、こちら。

ロ 指導の線を決めて 心の状態を読んで

掟その6 本人なりに折り合いをつけようとしたところを認める

子どもだって、プライドがあります。

一度言ってしまったこと、やってしまったことは、そうそう簡単には引けない。たとえ、自分に非があったとうすうす気づいていたとしても、それを認め、謝ることは、容易ではありません。相手の要求を呑むことや、「ごめんなさい」と頭を下げることは、敗北であり、降伏であり、屈辱であるから・・・・。そして自分の過ちが重大であればあるほど、それを認めれば自分には背負いきれないかもしれないほどの責任と向き合わなければならない。

だから、反省するとか、謝るっていうのは、実は長い年月をかけて成長とともに獲得し磨いていく、すごく高度なスキルなんだと思うのです。(大人になっても、できない人もいるし)

まして、発達障害の子は、自己肯定感が十分に蓄積されていないことが多いです。巡回相談で先生方から時々「謝れない」「自分の非を認めない」「嘘や言い訳でごまかそうとする」子どもの話が挙がるのですが、このあたりのことも少なからず関係あるのではないかと想像しています。

で、クールダウンの「終結」のしかたなんですが、とにかく、ポジティブに終わらせたいものです。だから、子どもが折り合いをつけようとしたところをすかさず受け止めてあげなければいけないし、その見えない頑張りを認めてあげることが大切なのでしょう。

たとえば、子どもがかんしゃくを起こして物を投げ散らかしてしまったとき。「拾って」と声をかけて、「はーい」と素直に拾えるくらいの冷静さがあるなら、たぶんその子は始めっから投げたりはしないわけで・・・・・「うるせー! てめーが拾えばいいだろ!」などと理不尽なことを言い返したり、一応拾ったものの、乱暴に投げてよこしたり。

さぁ、ここです。

「てめーが拾え」に対して、「おっけい。じゃぁ、手伝うから一緒に拾おうか」と、

投げてよこしても、「ありがと、拾ってくれて」と、

笑顔で言えるかどうか。

こちらが求めていた言動とは程遠くても、ほんのちょっぴりでもベクトルがこっちを向いたところを逃さずつかまえてあげれば、子どもはクールダウンの方向に向かえることが多いです。ふっと肩の力が抜けるというか。

ここでポジティブに終結できれば、自ずとやってしまった行為に対して、ちゃんと自分なりに処理できたんだという体験になるし、それ自体が反省や償いの行為の一つでもあるし、それを相手に認めてもらえたという自信と安心にもなると思うのです。

けど逆に、「先生に(親に)対して、そういう態度をとっていいと思っているの!」「おまえが悪いんだろう!」と、ネガティブに返してしまったなら、火に油を注ぐことにもなりかねない。あるいは、仮にその場は収拾できたとしても、その度に感じる「どうせ、僕は・・・」という自己嫌悪と自己否定の感情は、その子のなかに澱のように積もっていってしまいます。

とはいえ、そんな子どもの心を読んで、認めてあげる、なんて、これもまた簡単じゃありません。正直に言うと、うちの職場で、私が一番ヘタクソだなぁと思います。うまくいかないのは、決まって自分に余裕がないとき。生理前のイライラ期とか、原稿の締め切りに切羽詰っているときとか、プライベートで「色々」あったときとか・・・・。それは避けようがないけれど、日頃からきちんと休養をとるように心がけるとか、常に自分の心身の状態を客観的に把握しているかとか、そういうのもプロ意識のうちですね。

「夏休み中に片付けたい仕事」リストが、まだ一つも片付かない。どうか私にオリンピックの誘惑を断ち切る強い意志をお授けください。というわけで、応援クリックを・・・・!

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