今回は、「読み力アップコース」についてお話したいと思います。
アンダンテがスタートした当時、つまり20年余り前は、日本の教育界は発達障害の中でも特に、ADHDや自閉症スペクトラムのお子さん方に特に注目が集まっていました。行動面やコミュニケーションに苦手さが表れるこれらに対し、LD（学習障害）やディスレクシア（読字障害）のお子さんたちは、先生を困らせる場面がなく目立たない、診断できるドクターが少ない、本人からの訴えがない、努力不足と誤解されやすい等々の背景から、見過ごされがちでした。当事者は苦しい思いをしているにもかかわらず、です。

そんな頃、米国の小中学校を度々訪問した私は、通常の学級の中で当たり前のように「読む」ことに困難が生じている生徒への支援が行われていることに驚愕しました。
また、読みの流暢性（すらすら読むこと）は全ての教科の学習成績に影響を与えるという認識のもと、読みの困難を抱える子への支援は非常に重視されていました。細かく段階分けされた読書教材。先生は事前事後のアセスメントで個々の躓きを把握し、必要があれば個別指導で練習、効果を確認する…。そんな光景を見て、悟ったのです。「日本の学校の国語の授業は文章の中身を教えているだけで、読む力を伸ばせるわけではない」と。

そんな経験からできたのが、「読み力アップコース」です。あそこで見てきたことに近づきたい、教わってきたことを生かしたい、そして、読みに苦手意識のある子どもたちに「読むって楽しい」「自分も読めた」を感じてほしい、と思っています。
「読み」で困っているお子さまは、ぜひ一度ご相談ください。