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「お金」の計画や管理をどう教える? 苦手をHELP!大作戦⑨

小学高学年のお子さんの保護者様から「金銭感覚や物欲のコントロール」についてお悩みのご相談をいただきました。お金を計画的に使うことや管理することを子どもに教えるのは、とても重要ですが、学校では教えてくれません。

アンダンテの生徒さんの中には、「欲しいと思ったら我慢できない」「もらったお金はすぐに使い果たしてしまう」という子も少なくありません。その要因の一つは脳の「報酬系」という機能に関わるとされています。たとえば、「今100円あげるけど、もし今受け取らず明日まで待てば300円あげよう」と言われたとします。それなら明日300円もらった方が良い!と判断し我慢できるのが報酬系の働きですが、ADHDタイプの人はこれが弱いと言われています。

他にも、視覚優位の特性から目の前にあるものに強く反応してしまうタイプや、モノをお金(=価値)という抽象的な思考に結びつかないタイプの子もいます。

そこで、同様の困りがあった生徒さんのお母様がお金の価値や計画性を学んでほしいと実践したアイデアをご紹介したいと思います。それは、「欲しいものを買うためにお金を貯める」ことと「お金は労働の対価として手に入る」ことをわかりやすく体感できるしくみでした。

 ➀欲しいモノの価格を一緒に調べ、目標金額を設定。

 ➁家庭で子どもの担当する仕事とその賃金(皿洗い50円など)を決める。 

 ➂仕事をしたら必ず親に報告させ、その都度ポイントカードに記す。

 ④目標金額までポイントがたまったら換金! 

その都度現金を渡さずポイントカードにすることで見通しを視覚化し、仕事の小さな達成感と目標到達の大きな達成感を得られるのが秀逸でした。ぜひ参考にしてください。

 

ちなみに、この生徒は当時小学校の高学年だったときかな。お友達と本屋さんに行ったら、どうしても欲しい漫画を見つけて、お友達に買ってもらっちゃった・・・というトラブルが発端でした。

今はもうすっかり成人です。

先日、バッタリと会った時に「先生!」と声をかけてくれました。今どうしてるのかと聞けば「おれパン屋でパン焼いてます! 今日はジム帰りです。休みは体つくってるんっすよ!」とのこと。

すっかり社会人としてちゃんとお金を稼いでいること、そして、「ジムで筋トレ」というすぐに結果が出ないことを楽しめていることが、感慨深いです。

苦手でも、その人にわかりやすい方法でサポートする、あの時のお母様の工夫がしっかり繋がっていました。

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