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実習生がきています。~アンダンテの、新しい試み

ちょうど2年前のゴールデンウィークのことです。
旅行先のホテルに夜チェックインして、息子(当時1歳)の様子が何となくおかしいので、フロントで体温計を借りて測ったら、39度5分をこえる高熱! さて困った。ホテルの人に相談して、近くの小児科に電話しても、連休のさなか、どこもやっていません。いろいろ調べて最終的に、その地区にある広域こども急病センターに問い合わせ、翌朝一番にタクシーで駆け込み、受診しました。
息子はただの風邪で、たいしたことはなかったのですが、その時なぜか私の印象に残ったのが、待合室に貼ってあった貼り紙でした。
貼り紙に書かれていたのは、研修医が担当する場合があるということ。研修医は指導者がきちんとバックアップしているから安心してほしいということと、小児科医不足の解消のためにも患者さんの理解をという内容でした。
そのセンターは、受診時の問診の時点で看護師さんによるトリアージがあり、その際にも待っている間の処置についての助言してくれるなど、自分が住んでいる地域の夜間休日診療よりも進んだ取り組みや対応をしている印象があったのですが、こういうしっかりした医療機関が研修施設となっていることは、いいことだなと思ったのです。
親としては、大事な自分の子どもを、経験の浅い研修医が診るということに不安や不満を抱く気持ちも理解できるのですが、しっかりとした研修システムの中で経験を積んだ医師が増えれば、めぐりめぐって小児医療全体の向上という利益を享受できるわけですから、このようにきちんとした説明があれば、喜んで協力したいと思ったのでした。
と同時に、
そろそろアンダンテも、少しはそういう役割を担う場にしていきたいなと、その貼り紙を見て強く感じたのです。
以前から、「勉強したいのでボランティアさせてほしい」という学生さんの希望が、たまにあったのですが、断ってました。私自身にとてもじゃないけど学生を指導するような余力はなかったですし、そもそも、アンダンテは、個別学習指導もグループSST指導も、一定の料金をいただいて提供しているものですから、シロウトの学生に担当させるなんて論外だなって思っていたのです。実際「ベテランの先生にお願いしたい」と要望される保護者様の声は、年々増えている気がします。
でも、でも、最近、ちょっと気がかりなのです。
教育や心理職の現場に、発達や学習面に支援が必要な子どもたちについての専門知識や経験が十分な支援者が、あまりにも少ないということが。
さらに、昨年は大学や大学院で教育や心理を勉強している学生さんと接する機会が度々あったのですが、
困っている子どもたちの存在と、その子たちをどのように支援していくかについて、もっと直接的に学ぶ場があってもいいんじゃないかと、切に感じました。
そんなこともあって、今年度、思い切って実習生を受け入れてみることにしました。
私たちが、最先端の指導をしているとか、他所に自慢できるような素晴らしいメソッドをもってるとか
そんなことは、まーったく無くて、むしろまだまだ日々精進の身ではあります。
でも、少なくとも、一人ひとりのお子さんの困難の背景にある特性を見極めること
本人や保護者の方の思いに寄り添いながら、そのお子さんに合った学びを提供すること
そのプロセスに一緒に関わってもらうことは、できるんじゃないかと思っています。
受け入れられるのは、年に1人とか2人という、ほんとに微小な試みですが、
熱意ある学生さんが、いつか教育や相談の現場に立った時、ここでの経験を生かしてくれることを期待して。
どんなかたちで実習指導をやっていくか、まだ模索段階ですが、
とってもやる気のある学生さんが、きてくれています。
生徒様、保護者様のご理解ご協力、よろしくお願いします。
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