関係性|アンダンテ西荻教育研究所・アンダンテプリモ

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関係性

言葉が達者になってきた息子ですが、
そんな息子の“ことば”を通しての気づき。
ある晩、パパの帰宅が遅く、先に寝ることになり、
iPhoneに音声入力してメッセージを送ることに。
「おとーさん、おやすみなさーい」
の一言だけなのに
Siri(iPhoneに搭載されている音声言語認識ソフト)が文字に変換すると
1回目「お母さんアイチンビー」
2回目「本日お休みしている」
3回目「ロケーションの良い珍味」
になってしまう。
私には、まぎれもなく
「おとーさん、おやすみなさい」と聞こえるのに。
エピソードをもう一つ。
ある日曜日、仕事中に、家にいるパパからメール。
「(息子が)ハコアシク見たい って騒いでるんだけど、何のことだろう?」
あー、ハコアシクね・・・。パパにはわからないわな~(笑) ママにはわかるのだ。
「『はらぺこあおむし』くん。DVD見せてあげて」と、急いで返信。
ことばは、関係性の中で成り立つんだな。
どんなにSiriが優れた能力をもったとしても
しょせん、キカイは音声を、せいぜいが履歴や文脈を分析しているので
まだつたない息子の発音でも通じるような“関係性”は、そこにはない。
あるいは、
<息子の大好きな絵本のDVDを買ってやったら、とっても気に入って、連日見せてとせがまれている>
という私と息子の関係においては
それは「ハコアシク」で互いに共通理解しているのだけど、
たまたまパパはその過程を共有していなかったので、なんのことやらわからなかったわけだ。
そういえば、前にNHK特集だったかクローズアップ現代だったか
赤ちゃんの能力についての番組で、
幼児にビデオで外国語を学習させようとしても、脳が反応しなかったのに対して
ビデオの中に登場した先生が、直接その幼児に教えたら、反応した、というような実験を見たのを思い出した。(番組内容の詳細、記憶違いがあるかもしれませんのでご了承を)
ことばって、単に音声をやり取りしているのではなく
相手と体験や感情を共有するなかで、成立しているということなんだな。。。
このことは、私たちの仕事においても、とても重要な示唆を与えてくれる。
ことばにしろ、概念にしろ、何かを教える⇔学ぶということも
やはり、関係性の中で成立する場合が多々あるはずで
一人ひとりの子どもたちとの関係を築くことがいかに大事か、ということ。
また、逆に、ことばの部分に遅れや苦手さがあれば、それ自体への支援はもちろん、
関係性を築くプロセスにも難しさが生じてくるでしょうから、その部分の支援も併せて重要だということも。

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