UDLをいかした授業~体育編|アンダンテ西荻教育研究所・アンダンテプリモ

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UDLをいかした授業~体育編

先日は(2013.1.23.)は、杉並区教育研究会小学校部会学級経営部で体育の研究授業を見せていただきました。

前にも書きましたが、杉教研の学級経営部では今年度、「子どもも教師も楽しくなる学級経営~学びのユニバーサルデザイン(UDL)の視点をいかして~」というテーマで研究を進めていらっしゃって、今回も若手の先生が試みてくださいました。

授業は2年生の「跳び箱を使った運動遊び」。

さまざまな動きを、実技・iPadを使って撮った動画、絵、そして「トン・トン・ぴょーん!」といったことば(リズム)で提示したり、忍者にたとえて「○○の術」と名付けたりペアでの助言や評価を取り入れたり・・・・などなど、様々な工夫が凝らされていて、見ている私も楽しませてもらいました。

授業後の協議会の前に、会場となった学校の校長先生とお話をしたのですが、体育がご専門の校長先生の目から見ると、また違った感想を持たれたようです。

たとえば、せっかく「トン・トン・ぴょーん」などと、運動を聴覚的な手がかりで理解できるような提示をしたにもかかわらず、指導するときにそれを生かしていなかった。映像を見たときや実際に飛ぶときに、「ここでもっとピョーン!だよ」というように、それをつなげて生かさなければ、というご指摘。思わず「深いですねー!」とうなってしまいました。

あるいは、「長い髪の処理や、上着の裾をズボンにしまうことなどを指導できていない。跳んだあと列に戻るとき、一方通行を徹底していない」といった苦言は、すわ、管理主義か?と一瞬構えてしまった私に、「なぜかというとね」と校長先生は、丁寧に理由を説明してくれました。万が一、髪や服がひっかかったり、子ども同士がぶつかるなどして、怪我をしたり怖い思いをしたとしたら・・・・そうした体験は、子どもに「跳び箱は怖い」「体育は嫌い」になってしまう。そうした思いをさせることなく「楽しい体育の授業」を目指すのであれば、安全面への配慮は欠かせない、と。それって、UDL7.3「不安材料や気を散らすものを軽減させる」にも重なるんじゃないかと、ハッとしました。

結局のところ、UDLがこれまでの優れた教育実践と何が違うの?という疑問は、その根底にある考え方の部分なのではないかと改めて感じました。つまり、服装の指導ひとつとっても、この校長先生のおっしゃったような根拠が子どもたちに理解できる形で伝わることが大切なわけで、これが「ピシッと指導しているから素晴らしい」的な精神論だと、まるで別物になってしまいます。UDLは何が違うのか? 「理念と根拠があること」ではないかと。

協議会の後、私からは原則Ⅲの部分を中心に、ガイドラインの内容と、授業づくりの視点についてレクチャーする予定でしたが、時間が押していた上に私の準備不足もあり、十分なお話ができませんでした。

今回は建前としては講師の立場なのですが、むしろ私の方が色々と勉強させていただいたと思います。

また引き続き、実践を続けていただけると嬉しいです。

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先日初めて、ちょっとそこまで「おんぶ」で出かけてみました。ボディーイメージがかなり弱い私に背負われた息子は、ドア枠や壁にゴッチンゴッチンぶつけられまくり。

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