新しい記事
- 2023.12.20 金子は外でどんな仕事をしているのか?:アンダンテBackyard⑩
- 2023.11.15 アンダンテではどんな教材使ってる?:アンダンテbackyard⑨
- 2023.10.15 学習支援はアセスメントから:アンダンテBackyard⑧
NHKのタブー破りは、どこまで突きぬけられるか?
さいきんなんだか、NHKが、エライことになってるみたいです。
(たぶん、いい意味で)
火曜の夜、アラフォー女子を家路に急がせると評判の「セカンド・バージン」。
んまぁ、あの鈴木京香が、あのNHKで、すごいことに!
(たぶん、いい意味で)
個人的には、深田恭子って女に嫌われる女を演じさせたら、これ以上の適役はないなと
(これもたぶん、いい意味で)
感心して見てますが。
いちおう、こちら教育ブログなんで
「セカンドバージン」はさておいて、
もっと驚いちゃったのが、先週末(12月4日)のNHK教育テレビで
「笑っていいかも!?」なる、堂々パクリの番組名が、坂雲の裏で!
実はこれ、「きらっといきる」という障害者番組の人気コーナー「バリバラ(バリアフリーバラエティー)」のスペシャル版とのことで、障害者が障害をネタにしたお笑いをやっちゃうという画期的な企画。
脳性まひのコンビが、「先生、風邪をひいたみたいなんです。腕が曲がらなくて体が震えるんです」「それは脳性マヒやろー!」とやったあげく、注射を医者が自分に刺しちゃったり、患者が紙コップの検尿を医者にかけちゃったり、なんていうコントや
全盲の落語家が、セクシーな声のガイヘル(ガイドヘルパー)との駅までの道でのやりとり(かなりの下ネタ)などは序の口で、
重度の脳性まひの人の言葉を、「何と言ったでしょう?」とヘルパー志望の回答者に答えさせるクイズとか、
障害者チーム対抗運動会とか、障害者出演者によるドッキリとか、
つくりはベタなバラエティー番組の二番煎じばかりなんだけど、どれも、出演者たちの楽しそうなこと。
「ぼくら、運動会って見学ばかりだったから」とか「見られる存在から、見せる存在へ」など、考えさせられる当事者側のコメントもあった一方で
VTRを見た街の人たちからは、
「感動する」「がんばっている」という声や、「笑えない」「笑っていいかわからない」「引く」という声も少なくなく、
また障害を持つ人たちからは「見世物みたいで不愉快」「世間の差別・偏見を助長する」という意見も出ていました。
この議論こそが、番組の狙いなんだと思うけれど。
ふと頭をよぎったのが、池乃めだかさん。
彼の低身長を武器にした笑いというのは、「笑われる」特徴を「笑わせる」ネタに転換することで成立し、成功しているわけですが
そのめだかさんが先日ある番組のゲストだった時、飲みに行ったクラブとかで、ミカンやリンゴを転がされると、腹が立つと言っていました。転がす人は、めだかさんの猫の芸を暗に要求しているわけで、それはすごく失礼なことだと私は思います。
笑われると笑わすの境界、見世物と芸の境界、難しいけど、
結局、差別や偏見、侮蔑の心は、そういうところで見えてしまうのでしょうね。
そんなこんなを一視聴者として考えさせられたということこそが、この番組の意図にがっちりハマってしまったということかもしれません。
ただ私としては、番組の出演者の一人が言っていた「引くとか見世物とか言われているうちは、まだまだお笑いのレベルが低い。そんなこと言わせないぐらいの笑いをとるだけの芸を磨くべき」というコメントが、いちばんうなずけました。
個人的な感想を率直にいえば、いくつものパフォーマンスや企画のうち、ちゃんと笑えたのは2つだけ。いくらNHKとはいえ、お笑い素人とはいえ、つまらないものには笑えません。
「障害をネタに笑いをとる」ということ自体は、私は、ありだと思う。
でも、そこはやっぱりセンスと技術が必要なんだよなぁ。
たとえば、「あらびき団」(TBS)で、はるな愛ちゃんや、楽しんごくんが出てきたときって、やっぱり単純に「こいつ、おもろい!」と手を叩いて笑った。ニューハーフだとか、ゲイだという事実(=ネタ)は、それだけでは笑いにはならない。でも逆に言うと、彼(彼女)らの存在が、性同一性障害や同性愛に対する世間一般の差別や偏見を大きく後退させる役割を担っているのも確かだと思う。
さて、この「バリバラ」、議論を越えて、どこまで本気の笑いを取りに行けるか?
同じように、たぶん近い将来、文句無しで「笑わせる」障害者お笑いパフォーマーが出てくるだろうし、そのころには、この「タブー」は過去のものになっているのだろうと、思っています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今年も残り1カ月を切りましたねぇ。片付いていない仕事が山積みで、かなりやばい師走です。どうぞクリックで応援を。
↓↓↓
★この記事を面白いと思った方、当ブログを応援してくださる方は、
【にほんブログ村 教育ブログ】へリンクし、人気ランキングの1票となります。
*当ブログ上の情報およびコンテンツの著作権は全て筆者に帰属します。
*トラックバックは歓迎♪(スパム防止のため承認制にしております。投稿後TBが反映されるまで少々お時間がかかりますのでご了承ください)
- 2023年12月
- 2023年11月
- 2023年10月
- 2023年9月
- 2023年8月
- 2023年7月
- 2023年6月
- 2023年3月
- 2023年2月
- 2023年1月
- 2022年11月
- 2022年10月
- 2022年9月
- 2022年8月
- 2022年7月
- 2022年6月
- 2022年5月
- 2021年1月
- 2020年12月
- 2020年11月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年5月
- 2020年3月
- 2018年10月
- 2018年9月
- 2018年8月
- 2018年6月
- 2018年5月
- 2018年3月
- 2018年1月
- 2017年12月
- 2017年11月
- 2017年10月
- 2017年9月
- 2017年8月
- 2017年7月
- 2017年6月
- 2017年5月
- 2017年4月
- 2016年8月
- 2016年2月
- 2016年1月
- 2015年12月
- 2015年10月
- 2015年7月
- 2015年6月
- 2015年5月
- 2015年4月
- 2015年2月
- 2014年12月
- 2014年10月
- 2014年9月
- 2014年8月
- 2014年7月
- 2014年3月
- 2014年2月
- 2014年1月
- 2013年12月
- 2013年11月
- 2013年10月
- 2013年9月
- 2013年8月
- 2013年7月
- 2013年6月
- 2013年5月
- 2013年3月
- 2013年2月
- 2013年1月
- 2012年12月
- 2012年11月
- 2012年10月
- 2012年8月
- 2012年7月
- 2012年6月
- 2012年5月
- 2012年4月
- 2012年3月
- 2012年2月
- 2012年1月
- 2011年12月
- 2011年11月
- 2011年10月
- 2011年9月
- 2011年8月
- 2011年7月
- 2011年6月
- 2011年5月
- 2011年4月
- 2011年3月
- 2011年2月
- 2011年1月
- 2010年12月
- 2010年11月
- 2010年10月
- 2010年9月
- 2010年8月
- 2010年7月
- 2010年6月
- 2010年5月
- 2010年4月
- 2010年3月
- 2010年2月
- 2010年1月
- 2009年12月
- 2009年11月
- 2009年10月
- 2009年9月
- 2009年8月
- 2009年7月
- 2009年6月
- 2009年5月
- 2009年4月
- 2009年3月
- 2009年2月
- 2009年1月
- 2008年12月
- 2008年11月
- 2008年10月
- 2008年9月
- 2008年8月
- 2008年7月
- 2008年6月
- 2008年5月
- 2008年4月
- 2008年3月
- 2008年2月
- 2008年1月
- 2007年12月
- 2007年11月
- 2007年10月
- 2007年9月
- 2007年8月
- 2007年7月
- 2007年6月
- 2007年5月
- 2007年4月
- 2007年3月
- 2007年2月
- 2007年1月
- 2006年12月
- 2006年11月
- 2006年10月
- 2006年9月
- 2006年8月
- 2006年7月
- 2006年6月