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日本はいまだに黒板とチョークで授業してるってことが、どれほど驚かれたか。

なるべく更新するといいながら、できていなくてすみません。

この3日間、こんな感じでした。

11月1日、ボストン近郊の公立小学校を1校見学

11月2日、CASTでミーティング

11月3日、ニューヨーク市の公立小学校を2校見学

それぞれ改めて詳しく報告しますが、今日は、CASTでの印象深い、というか、衝撃のやりとりを。

UDL(学びのユニバーサルデザイン)ガイドラインの翻訳は、順調にいけば年内に完成、アップできる予定。来年は、できることなら、日本からワークショップ&学校視察のツアーを組んで、日本の先生を連れてきたいんだ、という、でっかい「希望」を前提に、懸案事項を話し合ったり、ワークショップの内容について大まかに説明してもらったりしました。

じつは、前回の訪問を受けてCAST側も国際関連のことを扱う担当をおいたということで、「日本の先生にUDLを届けたい」という私たちの思いに、協力を惜しまないという姿勢でいてくれています。

「日本の教育システムについて、基本的なことを教えてほしい」

という質問があって、制度や現在の課題などをざっくりと伝えました。

「小中学校の1学級の定員は40人」に、目を丸くされましたが、

この反応は、もう何度も体験してきたので、慣れっこです。

それよりも、話の流れの中で、(UDLガイドラインには、パソコンを使った支援や工夫がたくさん出てきます)

「日本の学校は、教室にはコンピューターがないんですよ」

という“重大な情報”をきいたときの、デイビッド・ローズさんはじめ、その場にいた人たちの驚き方といったら、

えーーーっ!! なんで?!?!

って、そろって口をあんぐり開けて、絶句してました。

私のせいじゃないけど、日本人代表として、とても恥ずかしかったです。

帰ったら、きっと言われてるだろうな・・・「日本の学校は19世紀と変わらない授業をやってるらしいぞ。授業でコンピューター使ってみましょうって、そこから始めるのかよ~」(想像)

そりゃそうでしょ。

インターネットでクリック、ポンで航空券を買って、携帯でチェックインして、ICカードでピッとタッチして電車に乗って、行きたいお店もググって探して、・・・・ITの恩恵を当たり前のように授かっている私たちの生活。

そんな国から来た人に、「うちの国、教室にパソコンないんです」って言われたら、驚くでしょう。 (デジタル教科書の導入に教科書会社が抵抗し、最大手の新聞社までキャンペーン張って反対してるなんて、恥ずかしくてとても言えなかった)

「日本の先生や生徒は、コンピューターを使わないの?」

「いや、先生は仕事に使ってるし、子どもだって家で使ってます・・・」

「じゃ、なんで?」

なんででしょう? 私が聞きたいですよ。

「日本の教師って職人気質のところがあって、授業にテクノロジーを使うのは、“腕がない”と思いこんでるのかも」

なんて私なりのフォローをしてみましたが、もちろん理解されるはずもなく。

お隣韓国だって、とっくの昔に、全国、全校、全教室にPCとモニターが入ってて、先生はそれを使って授業進めてましたよ。

NYCだって、いつも、どこもかんじ。

先生はPCとスマートボード(電子黒板)を駆使し

Smartboard1
問題や課題を提示したり(これは算数)
Smartboard2

これは理科

Smartboard3

タイマーも、必要に応じて、(もちろん位置も変えられる)

Smartboard4

インターネットは教材の宝庫(これはグーグルアース)
Smartboard5

一人ひとりに合わせた課題を与えるためにも、PCは欠かせません。

Classdepc

もはや、黒板は無用の長物ってことで、こんなことに。

Boardandpc

写真は、モデル校とか先進校とかじゃなくて、市内の色々な公立校がまじってます。どこもどの先生も当たり前にということです。

コンピュータールームでちょろっと調べ物をさせるレベルの話ではなく、日常的なツールなんです。

一つ大事なことを補足しておきます。

「授業にコンピューターを使う」ことの是非の問題ではない のです。

「チョーク&トーク」の授業は、教師主導型の指導スタイルの象徴で、ここ10年ほどは旧態依然の授業として避けられるようになってきました。今の主流は、子ども一人ひとりの学びを重視した、ワークショップ型の授業です。(これについては、追って詳しく記事にします)

個々の能力や到達度、ニーズに応じた課題を用意するにしても、必要な支援を個別に行うにしても、コンピューターなしには対応しきれないですし、

学習の目標は、「教科書を読んで黒板をノートを写せること」ではなく、「内容を理解すること」なのだから、コンピューターがあれば、もう必死に黒板を写す必要はないのです。ノートをきれいに写したかどうかが評価の対象になることもない。それよりも、いかにそのテーマにかかわり、気付き、深められるか。

PCを入れる入れないは、やればすぐ解決することで、いまなら「10年遅れ」ですみます。

ただ、「学びとは何か」についての、私たちの意識改革は、いつになるでしょう?

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時差調整がうまくいきかけていたのに、失敗です。

出張後半、がんばります。

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