間があいちゃいました。すみません。

個別指導計画のお話、シリーズ連載です。

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さて、個別指導計画づくりをやってみようという研修、若手のA先生をダシにして、

Xくんの強みと弱みを見立てるところまで、前回書きました。

じゃ、目標を立ててみましょうか、というわけで。（個人の特定を避けるため、ここでは実際の内容とは変えて書きます）

ポイントは、

Ø  長期目標は・・・

1.      その子の1年後の姿として、達成可能でしょうか？

2.      具体的で、客観的で、可視的ですか？

3.      肯定表現（何ができるようになるのか）という視点で捉えられてますか？

Ø  短期目標は・・・

1.      長期目標を達成するための適切な１ステップになっていますか？

2.      漠然とした目標ではなく、数量で表せたり、基準が明確ですか？

3.      情報収集と分析から、児童の今の段階に適切な目標設定になっていますか。

ここまでの話を、しっかりつかんでくれたA先生、こんな目標を考えてみました。

• 授業中、挙手して発言ができるようになる
• 日記を３行以上書けるようになる

実は、このときA先生、周りの先生方のアドバイスやらももらいながら、いろいろ考えるうちにいろいろ思うところ出てきたみたいで、「すみません、もう少しじっくり考えたいです」ってことで、またあとでゆっくり検討し直してもらうこととしましたが、

「とりあえず、仮にこの目標としたら、どのような手立てが必要と思いますか？」と、次の段階に無理やり移らせていただきました。（時間迫ってたんで）

Ø  手立ては・・・・

1.      情報収集と分析で得られた強みを生かせていますか

2.      情報収集と分析で得られた弱みに介入する適切な具体的手立てですか？

3.      情報収集と分析で得られた弱みで不利益や支障を最小限にするための配慮や工夫が盛り込まれていますか？

A先生、考えて曰く

えーと・・・授業中活動に参加できなかったり、友達にちょっかいを出したりするのは、聞くことが苦手で今何をするのか分からないときだと思うから、・・・・

• 口頭での指示だけでなく、手順や課題は、絵や視覚的に示すものを使って、理解しやすくする。
• 作業や操作が入る活動をできるだけ盛り込んで、授業に参加しやすくする

「いいですねー、A先生、若いながらセンスあるじゃないですか～」

「視覚情報に強い」「体を動かすことが好き」という強みを念頭に入れてくれています。

研修前に作成されていた計画の「目標・ちょっかいを出さない」→「手立て・そのつど厳しく指導する・繰り返し言う」から、ずいぶんと変わりました♪　うれしいです。

もうお気づきと思いますが、個別指導計画は、結局のところ、子どもをどう変えるかではなく、授業や指導をどう変えるかについて考えることになるんですよね。

（ちなみに、日記については、通級での個別指導と連携しつつ、週に１回日記を出すことを通して、書く力を伸ばしていこうということになりました。）

もちろん、これでうまくいくかどうかは、やってみなければわかりません。

定期的に、達成度や、手立てがうまくいっていたかどうかの見直しをしていきましょう。

とまぁ、実際にはもう少し丁寧にやったつもりですが、それにしても

２時間の研修でできることって、ホント限られているなと痛感しました。

でも、先生方の反応を見て、ちょっぴり手ごたえも感じました。

（じつは、これも引き受けた大きな理由の一つですが）今後もこの研修「続き」をやりたいと先生方が思ってくだされば、この学校とも継続的に関われるかもしれないという話もあったりなかったり。もしそのチャンスをいただけたら、さらにステップを踏んで研修を組み立てていけるかなぁ。。。

私にとっても、すごくいろんなことに気づかされ、考えさせられた今回の研修のお仕事でした。

このシリーズ、次回で締めます。

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