こんな個別指導計画なら、ない方がまし・・・という段階から脱却するために(1)|アンダンテ西荻教育研究所・アンダンテプリモ

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こんな個別指導計画なら、ない方がまし・・・という段階から脱却するために(1)

昨日の朝刊に出ていた記事、見ました?

山口の小学校で、児童一人に対してクラスの子どもたちに「意見」を書かせて本人に手渡したっていう・・・・。それで不信感を持った両親は転校の手続きをとり、市教委は「不適切だった」として文書訓告処分にした、という話なんですが、・・・・

私、これ読んでビックリしちゃって。何がって、「これ、新聞記事に載るんだ~」ってことがです。こういうことが、問題と認識されて、処分の対象になって、新聞にまで載って・・・・そういう時代になったんだ~、と。

だって、私がこれまでかかわってきた子たちの中に、こういうことされたって話、いーっぱい聞いてきたんですよ。クラスの子たちに「○○くんに直してほしいこと」を紙に書かせて集めて渡したっていうのもあれば、学級会や帰りの会で、全員に言わせたっていうのもありました・・・。

でもね

そこまではしていないとしても、

同じようなこと、してるんですよ。

この個別指導計画は。

子どもに「直してほしいこと」「やめてほしいこと」を羅列してるだけで、

こんなの支援でも何でもない。

冒頭から、こんな挑発的な話を先生たちにドカンとぶつけた、本日の、とある小学校での校内研修。

普段なら、まずは和やかな空気を作るために、地元ネタから入ったり、冗談を入れたりして、場の緊張をほぐすようにするのですが、今日は全く逆の方向でいこうと、朝から心に決めていました。

なぜか。

今日のお仕事は、つい2週間ほど前に急に入ってきました。今月は、慣れない出張が続き、体力的にも時間的にも限界。「断れ」と頭と体は言っていたのに、“気持ち”が引き受けてしまいました。

ひとつは、自分自身のため。

さいきんは、研修や講演のお仕事は、だいたい、このブログの“はるえもん”として、または「苦手攻略大作戦」の“はるえ先生”として声をかけてもらっています。

それに、地方に出向けば「東京から来た講師の先生」というだけで、ずいぶんなお客様待遇を受けますし・・・・

そういう中で話すのは、ある意味かなり楽をさせてもらっているのです。

(俗にいう予定調和やハロー効果が手伝っているという意味で)

ところが、このお話を打診してきた学校の先生の話によると、「“特別支援”“研修”“講師”で検索したら、たまたま引っかかった」のが私の名前だったらしい。

ってことは、このブログとか本を読んで、というわけじゃないんだな・・・・と、一応確認したら

「ブログって?」「本? どこで買えるんですか?」という反応。

あぁ、こういう仕事から逃げちゃイカンと、思ったわけです。

喩えるなら、路上ライブのようなもの。通りすがりの人の反応こそ真の評価で、それを避けるようになったら、成長が止まってしまいますから。

もう一つは、「危機感」。

事前に、先生方が作成した個別指導計画を見せてもらって、唸ってしまいました。

「これをもとに、この子には、こういうにしたらいいですよ、みたいな話をしてもらえたら・・・」と言われ

「うーん・・・・・」

「あと、あんまり悪い点の話ばかりだと、先生方やる気なくなっちゃうかもしれないので『この計画のこういうところがいい』みたいなことを言っていただいたりとか・・・・」という提案には

「・・・・・・・無理です。」

だって、こんな計画ならない方がまし。←さすがに、この言葉は呑み込んだけど。

児童の実態は「あんなことが困る」の問題行動リストみたいになってしまっている。

目標欄は「できないこと」「やめさせたいこと」の、あれやこれや。

指導の手立ては「声かけをする」ばっかり。バリエーションとしては、「繰り返し指導する」「厳しく指導する」

これでは、子どもたちがかわいそうだし、誰の役にも立っていない。

たぶんこの学校では、書いた先生方も、何を書いたらいいのかも、役立て方もよくわからないなかで書かざるを得ない状況なのでしょう。おそらく、特別支援に積極的な取り組みをしている学校でもなく、関心の高い先生や引っ張っていく先生もあまりいないのかもしれません。

さらには、この猛暑の続く夏休みの午後、しかも水泳指導の後という、最悪の時間設定。

一方、私がこの2週間で準備のためにとれた時間は、出張の移動時間のみ。プレゼンの構成も十分に練れず、かろうじで間に合わせで作ったのは、つまらない文字ばっかのスライド。

こんな条件下で、どうやって先生方の気持ちをひきつけたらいいのか???

悩んだ末の賭けが、“冒頭で爆弾を落とす”ことでした。

はじめっから非常にリラックスした、ゆる~い感じのなかで始まった研修でしたが、

「先生方が作った計画は、この記事の出来事と同じだ」という私の発言に

先生方の表情がサーっと引きつったのが、見ていてわかりました。

狙い通りです。

緊張感と不満感とが一気に高まったところで

心して掛かりましょう。

もちろん、この研修、先生のダメ出しが目的ではありません。

だってそもそも、個別指導計画って、そんなに簡単に書けるものじゃないのに、十分な研修や助言もなしに「書け」といわれている、先生たちだって大変なはず。だから、

より効果的で、簡単で、役に立つ計画を立てるには、どうしたらいいか?を、一緒に考えてもらうための研修にしたいというのが本当の狙い。

詳しい内容は、追ってアップしていこうと思います。

今日はもう限界。また後日。

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体のだるさが抜けません。

早く涼しくなってほしいですね。

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