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“犬食い”給食の光景・・・・衝撃でした。

きのう、巡回相談に伺った小学校で、4年生の子どもたちと一緒に給食を食べました。

(校長室で給食をいただくことが多いので、教室で食べるのは珍しいのです)

食べ始めてまもなく、ぎょっとする光景を目の当たりにしました。

私の前の席の男子が2人そろって、いわゆる“犬食い”を始めたのです。

注意しようかと思ったのですが、いちおう私「お客様」の立場だしなぁ・・・と躊躇して周りを見回したら、さらに衝撃を受けました。

彼らだけでなく、食事の姿勢が悪い子どもたちが、いっぱい!!!

左手は肘をついているか、膝に置きっぱなし。食器を持たず、猫背になって、口を皿のもとに持っていき、右手は脇を開けて皿を囲うような格好で、ごはんや汁物を箸でかきこんでいる・・・。

基本的な食事マナーの、タブー集をみてるみたい!

そんな恰好で給食を食べている子が、ざっと数えたところで3~4割はいたでしょうか。

これは、おかしい。多すぎる。

となると、家庭のしつけとか、先生の指導の問題だけではなさそうです。

その日の献立は、

・しらすごはん ・くじらの竜田揚げ ・豚汁 ・たくあんのごまあえ ・牛乳

どれもおいしかったです。子どもたちも「おいしい」って言ってました。メニューの問題ではないと思う。

じゃぁ、なぜ?

自分の食べている給食を、あらためて観察してみました。

あぁ、そうか。と思いました。

たぶんこれは、食器の問題だ。

杉並区の給食用食器は、丸い平皿、小皿、椀、木製箸。材質は強化磁器。

これらの食器に上記のメニューを盛り付けるとなると、おのずと

ごはんと、くじら竜田揚げ、たくあん、が平皿をプレート代わりに盛られ

豚汁は当然お椀に。

お皿というのは、本来持ち上げない食器です。それに強化磁器のお椀は、お椀と呼ぶには大きくてむしろ小丼といった方がいいサイズ。いずれも子どもが片手で持って食べるには重いし持ちにくいんだと思う。だから多くの子どもたちが、右手だけでかき込むようにご飯も汁物も食べようとして、顔を食器の方に持っていくから猫背で犬食いになる。用のない左手は邪魔になってしまうので、肘をつくか机の下へ。

給食の食器の形状は大昔(アルマイト製だったころ)と大きくは変わっていないのだけど、あれはパン食で先割れスプーンだった時代のデザイン。

今のように、米飯食が中心になって、箸が導入されたにもかかわらず、ご飯用の茶碗がないっていうことが、食べにくさの最大要因で、だから子どもたちが“犬食い”になってしまうのではないかしら・・・・? どうにもこうにも気になって、家に帰って調べてみました。

杉並区の学校給食

学校給食のあゆみ(杉並区)

学校給食と環境ホルモン

歴史とともに、給食食器も変化してきた事情があるのですね。

先割れスプーンから、おはしへ。アルマイトからメラミン、そして強化磁器へ。

でも、「正しい持ち方」「正しい姿勢」を身につけさせるには、持ちやすい食器、食べやすい食器を使うことが大切だと思うのですが。

ごはんを平皿に盛るのは、洋食スタイル、つまり両手でナイフ、フォークを持つことを前提とするとき。お箸で食べるメニューのときは、やっぱりそれに適した食器があります。でも、それが選択肢にないわけなんですよ。

毎日の給食が日本の食文化の美しい所作を崩壊させることにならないよう、ご飯は手になじむご飯茶碗に、お味噌汁はもっと軽く手持ちやすいお椀にしてあげてほしいなぁ。。。

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「学校」って変だな~と思うこと、いろいろあります。

このまえの運動会話は、いつもの倍近いアクセス数でした。でも先日、朝の通勤ラッシュ時の池袋駅の“整列乗車”の光景を見て、これもニッポンの学校教育の成果なのかしらん・・・などと思ったりしました。

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