あと少しの配慮を、次回はきっと。~春休みワークショップ振り返り2|アンダンテ西荻教育研究所・アンダンテプリモ

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あと少しの配慮を、次回はきっと。~春休みワークショップ振り返り2

の続き、ワークショップの振り返りです。

「楽しんで帰ってもらう」という目標は達成したと思うし、最終的に全員「攻略本」を完成させることができました。

それでも、

A(低学年)グループでのプログラム進行(=私)に、自己採点50点と辛い評価をつけました。

ん~、やっぱ55点ぐらいにしとこっかな。(笑)

1日目は、私も、どの子も、ほどよい緊張感があったせいか、おおむねうまくいったんです。

2日目、とちゅうから、雲行きが怪しく。。。。本日のメインテーマ。

「自分の強い力・弱い力を見つける旅に出よう」

“旅”といっても、狭い部屋をぐるぐる回るだけですが。

はるえ隊長↓ ベルを鳴らすと、

Dsc00624

6人の妖精たちが現れて・・・、(1人2役で大忙し)

Dsc00211

みんなに質問をするよ。

Dsc00626

答えていくと、自分の力のグラフができちゃうんだって。

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ほ~ら、楽しそうでしょう?

気合いを入れて、準備にも一番時間をかけたところです。

なのに、

「ぼく、いかなーい」 

1名、出発時点で拒否。

旅の途中で、さらに1名「ぼく、ここで辞退する」と脱落者、発生。

なぜ? なぜ? なぜ? 

3回もビデオチェックして自己分析してみました。

敗因の一つは、“旅”の説明をする際に、ワークシートを配るタイミングが遅れたことと「旅の地図」を子どもの分も用意しなかったこと。細かいようだけど、これは大きかった。痛恨のミスです。

手元に手掛かりがない状態で、「妖精の旅」についての説明を聞かせてしまった。また、「旅の地図」もコピーをケチらず、全員分用意すれば、話が聞くのが苦手な子の注意も引けたはず。

この子たちにとって、「先生に注目し続ける」のは、とても大変なこと。先生から注意がそれれば、彼らの意識は糸の切れた凧のように制御不能になってしまいます。結果、うるさくなる、話が聞けなくなる、何をするのか理解できなくなる⇒「やらない」になってしまう。「やらない」は、やる気がないのではなくて、「わからない」「できないかも」の裏返しなんですよね。事実、妖精の旅を拒否した彼も、他の課題はすぐに取りかかっていましたから。

もう一つの敗因は、彼らの中にある圧倒的な「自信のなさ」「自己有能感の低さ」に対する配慮が不十分だったということ。

「宿題を、いやにならずに最後までできるかな?」「お友達とケンカしないで仲良く遊べるかな?」・・・・妖精たちの「しつもん」には、どの子にもちょっぴり「チクリ」とくるような項目が、少なからず含まれています。「あ~、それ、あるある~。私も苦手~」と言いながら△印をつけてくれればよいのですが、「行かなーい」といった彼は、最初から「どうせ全部△だし」と決めつけていました。途中で「もう、辞退する」といった彼も、直前まで全項目に○をつけていたことから考えると、その質問のとき、「やめる」ことで自分に「△」をつけることを回避しようとしたのではないかと思います。二人にとっては、「△」は「チクリ」レベルではなくて、胸に「グサリ」と突き刺さるような体験に感じたのかもしれません。

自分の「苦手」や「弱さ」に向き合うという作業は、その何倍もの「自分はできる」「自分が好き」という気持ちを持っていなければ、とてもつらいものです。ふだん強い態度や強い言葉で鎧を固めている子ほど、自分の弱い部分に向き合うことを避けたがります。ネガティブな体験を積み重ねてきてしまった彼らにとって、これ以上自分を傷つけないための自己防衛本能みたいなものだと思います。

だからこそ、1日目では、自分の「好きなこと」や「得意」を見つけ、「誰にでも得意と苦手があるんだね。みんな違うんだね」を確認する課題を設定していたわけですが、彼らにはそれだけでは足りなかったんだ。。。。

もっともっと、「きみって、すばらしい」と称賛される課題を入れてあげればよかった。質問項目にも、大きく「○」をつけられる項目を敢えて盛り込んでおくべきだったなぁ。もっといえば、低学年コースは、これほど自分とダイレクトに向き合うかたちではなく、前日の「宿題」に出していた、本(「苦手攻略大作戦」)から似ている登場人物を探すという課題をそのまま生かせばよかったんだ。

・・・・と、後になってみれば、改善点が山のように出てきます。必ず次回に反映させます。

ただ、「妖精の旅」に参加できなかった彼は、ちゃんとおうちでチェックリストを完成させてきてくれましたし、途中で一度抜けた彼も、思い直してまた活動に戻ることができました。彼らにはちゃんと「やりたい」という気持ちがあったし、プログラムの趣旨も自分なりに理解していたんだと思います。

3日目は、2日目以上に大騒ぎだったのですが、ビデオをチェックしていて驚きました。「本から作戦を探す」「先生と相談する」「友達と話し合う」という3つのコーナーで、どの子も、それなりに一生懸命取り組んでいるではないですか。

私は、控室でぬいぐるみと格闘している子や、「もう飽きた~」と休憩しに来ている子しか見ていなかったのですけど、その子たちも実はしっかり頑張っていた姿をビデオで確認できて、嬉しく思っています。

そして、全員が「本」を完成して、ほぼ全員が「楽しかった!」と言ってくれた、50点+αはその分です。

でも、1人だけ「ひとつも楽しくなかった」と言い残して帰った子がいました。

3日間通して、誰よりもいちばん熱心に取り組んでくれていた子でしたので、まさかの感想に動揺しました。

ごめんね。他の子たちが、緊張が解けるにつれてテンションが上がって、意味もなく雄たけびや奇声を上げ、意味もなく物を投げたり机を鳴らしたりするのは、一生懸命やっている彼には、うるさかっただろうなぁ。それに、ついついプログラムに乗れていない子を乗せるための声掛けの方が多くなってしまったかも。

ちゃんとやれている子たちへのフォローも、もっともっとしてあげればよかったなぁ。

あと、時間がおしてしまって、完成したものをお互いに見せ合う時間を取れなかったことも残念。

ということで、ワークショップAコースの反省でした。

いろいろと至らぬ点がありましたが、総じて言えば、企画のねらいは果たせたかな。

次回はBコースの振り返りを。

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出張前に片付けたかったことイロイロが、ひとつも終わりそうにないです~。

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