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続・こどもの目線の動物園~これもハンズ・オン展示だ!

前記事の続きです。

人気の動物園といえば、今は何かと話題の旭川市旭山動物園。

私は行ったことがないのですが、有名になった一番の要素は「行動展示」だそうです。つまり、動物たちの自然な行動、生活を見せる展示を導入したことで、より生き生きした姿を楽しめるのですね。旭山をモデルに、これからの動物園は、この方向に切り替わっていくのではないでしょうか。

ところで、前記事の「こども動物園」の話に戻ります。

出発前は、たぶん甥っ子(4歳)も大きな期待はしていなかったんです。

行く道すがら、

「ねぇ、ライオンいるかな?」 

「いないよ」

「トラは?」 

「いなーい」

「じゃぁ、ゾウは?」 

「いません」

「キリンも?」 

「いないなぁ」

「じゃぁ、何がいるの・・・・?」

と、テンションの低いやりとりをしていた我々2人が着いたのは、住宅街の一角の、小さな公園の一角にある、小さな小さな動物園でした。

ここが甥っ子にとって何時間も飽きない、そして翌日もリピートしてしまうほど楽しい動物園だったのは、旭山動物園とはまた違う要素ではないかと思うのです。

一つには、飼育員のお兄さんお姉さんと子どもたちの距離が非常に近いこと。

「どうしてポニーにはひとり1回しか乗れないの?」

「ポニーが疲れてしまうからよ」

「このヤギ、角どうしちゃったの?」

「この間、ぶつかって折れてしまったんだよ。血がたくさん出て大変だったんだ」

そんなふうに、子どもたちのちょっとした呟きにも、すぐに答えが返ってきます。

モルモット抱っこやヤギの餌やり体験の注意事項も、きちんと子どもにわかる言葉で理由を伝えてくれます。

ポニーの背中に揺られながら「お母さんと来たの?」と聞かれた甥っ子は、「ママはおねえちゃんがインフルエンザだから家にいる。自分は弟と東京にきたが、その弟も熱を出したので、今日は、はるえちゃんときた・・・・」と、身の上話をしてました(笑)

そして。

最初の緊張がだんだん緩んでいく子どもたちの様子、動物たちの一つ一つの動きに、驚いたり、泣いたり、笑ったりする子どもたちの表情を見ていて、

あー、これって、ハンズ・オンだ!

と気づいたのです。

ハンズ・オン(Hands-On)というのは、欧米を中心として広まった子ども向け博物館や科学館の展示の方針で、「触って、感じて、遊んで」学ぶという考え方に基づいています。

私が初めてハンズ・オン展示というのを知ったのは、ボストン子ども博物館(The Children’s Museum)を取材したときで、残念ながらその記事はボツになってしまったのですが、そこで教えていただいたことはすごく印象に残っています。たしか日本にもハンズ・オンを導入している博物館がいくつかあるはずですが。

ガラス越しに「見るだけ」の展示では感じ取れないものを、ハンズ・オン展示では伝えてくれるし、その経験は子どもの心により強く刻み込まれるのだと思います。

いくら教えても「自分」が「ブジン」、「博物館」が「ハツブツカン」になってしまう甥っ子が、

ひざの上の生き物の名前を繰り返し確認していました。

「えっと、これ、なんていうんだっけ?」

「モルモット」

「モル・・・?」

「モルモット」

「モルモットかぁ」

何度も、何度も。

そうだよね。何を抱っこしたのか、ママにもパパにも、みんなにも教えたいもんね。

家に帰ってから、彼は「草食動物だけの動物園に行った!」と楽しそうにママに報告したそうです。

なるほど。

草食系っていうより、ペットと家畜レベルの動物ばかりで、「すごい」動物はいなかったけれど、見せ方でこれだけちがうのですね。

ただ、ハンズ・オンは、実際のところコストもかかるだろうし、リスクも大きいにちがいありません。

対象年齢を絞って展示施設を作る必要があるし、安全性の問題もあります。スタッフもたくさん配置しなければならない。不特定多数の、それも子どもたちが触るわけだから、展示品の傷みや破損も避けられない。すっごく神経つかうだろうなぁ。

ここでも動物たちにかかるストレスにずいぶん気を遣っていらっしゃいました。そもそも、人間に触られること自体、動物たちには相当ストレスをかけています。だから、小さな子でも、動物に負担がかかることをすると、きっちり飼育員さんに注意されます。でも、「そういう持ち方はモルモットさんが苦しがっちゃうからね」という具合に、ちゃんと理由を添えて話してくれるから、子どもは素直に従うし、そうして動物を大切に扱うことを学ぶんだなぁと思いながら見てました。

それでも事故は起こるでしょう。動物に噛まれたりポニーから落ちたりした子もいるだろうなぁ。誤ってビニル袋を食べて死んでしまったヤギの解剖写真も貼られていました。

・・・・と、つれづれと休日のできごとをつづっているのは、地元の超小規模動物園の宣伝というわけではないのです。同じコンセプトの子ども動物園やふれあい動物園が、きっと各地にあると思います。

要は、何かを子どもに伝えたいとき、「どう見せるか」がいかに大切かに気づかされた、ということが言いたかったのですが、その意味で甥っ子とのデートで行ったもう一つの場所の話を・・・・書くかどうか迷っているところです。。。

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