クールダウンの掟 その7 完結編|アンダンテ西荻教育研究所・アンダンテプリモ

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クールダウンの掟 その7 完結編

有言実行。クールダウンの掟、本日完結編です! シリーズまとめ読みされる方は、→ こちら でどうぞ。

さて、最後の掟は、こちら。

ハ 「やってしまった」を繰り返さない

掟その7 今後を考える。

前回も書きましたが、発達障害のある子どもたちは、ともすれば自己肯定感を十分に積み重ねていきにくい面があります。

まして、パニックになってしまった、かんしゃくを起してしまった、という時、周りも大変ですが、当人が誰よりもつらい思いをしています。なんでこうなっちゃうんだろう、自分はダメな子だ、悪い子だ、・・・・そんな気持ちをため込んで自分に自信をなくしてしまったり、逆にそんな気持ちを否定するかのように虚勢を張ってふてぶてしい態度をとったり乱暴な言葉を吐いたり・・・・。

だから、今この時この場面が、長い目で見てその子の成長の過程の一コマとして考えると、パニックやかんしゃくへの対応も、やはり「今後につながるもの」にしたいものです。

まずは、要らぬパニックは避けるということ。

たとえば不安や混乱からパニックを起してしまうことが多いなら、予定は事前に伝えるとか、視覚的に示して見通しをつけさせるとか、そういった予防策。

でもね、大切なのは、「暴れられたら嫌だから」という大人の都合ではなく、その子が安心して行動するため、その子の心の負担を軽減するために、こうした予防策を張るのだということです。

なんでもかんでも大人が先回りして「回避」させてしまったら、子どもが葛藤を自分自身で対処する力を育む機会を摘んでしまったり、こだわりをますます固定化してしまったりする可能性もあります。

誰でもみんな、思うようにいかないことや、くやしいことや、悲しいことを体験して、受け入れて、乗り越える力をつけるということを繰り返していきます。そのプロセスを踏むのが上手ではない発達障害の子どもたちには、そこでちょっと手助けが必要なんだと思います。

だから、

かんしゃくを起したり、パニックになってしまうことを、否定的にとらえず、次への一歩としていくために、前回書いたような、ポジティブな終わらせ方が大事・・・・それがQ先生の伝えたかったことなのではないでしょうか。

一歩一歩、小さな一歩、積み重ねです。

この春、自閉症協会東京都支部の「おやじの会」メーリングリスト(なぜか私もメンバー登録している)で、いっとき「自閉症川柳」なるのものが流行っていました。

私の投じた一句。

ぼくきょうね パニクらなかったよ がまんした

これが、パパさん方からとても好評でした。

何年か前に、ある自閉っ子が、言った言葉です。地元の学校のお祭りの模擬店で、お目当てのお菓子のためにずっと並んでいたのに、自分の前で「売り切れ」になってしまった。でもパニクらなかった、がまんできたんだ!って、会って開口一番で報告してくれました。

積み重ねの先に、成長があるんですよね。

だからこそ、どの子にも等しく価値がある。

というわけで、Q先生の「クールダウンの掟」はこれにて完結。

最後にもう一度まとめておきましょう。

イ 周囲の環境と」支援体制を整える。

 その1 小さく収める → 周囲を落ち着かせる、長い話や指導は逆効果にも

 その2 場を選ぶ → 集団の刺激から離れる

 その3 複数で支援 → 第三者の支援を活かす

ロ 指導の線を決めて  心の状態を読んで

 その4 訴えている時 → 否定せず、共感的に聞く

 その5 認め得ない言動 → 毅然と止める

 その6 本人なりに折り合いをつけようとしたところを認める

ハ 「やってしまった」を繰り返さない

 その7 今後を考える

あぁ、まだまだ修行だなぁ・・・・・!

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