私の仕事、再認識。|アンダンテ西荻教育研究所・アンダンテプリモ

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私の仕事、再認識。

ベネッセCRN(チャイルドリサーチネット)連載第5回のお知らせです。

今回のテーマは、「メタ認知の授業」。

どういうものか説明が難しいのですが、子どもたちに、「自分がどのように考えたり学んだりしているか」気づかせる授業です。

私自身がニューヨークでこのワークショップに参加して、自分の仕事への意識がもっとも大きく変わったのが、ここのところでした。

発達障害、学習障害などの子どもたちの個別学習指導の仕事は、「勉強についていけない子の支援」つまり、落ちこぼれる子の「受け皿」的なイメージがあるのではないでしょうか?

でも私(たち)の仕事は、ただの「受け皿」ではないんです。

たしかに、「わからない」「できない」ことでやる気をなくしている子に、ゆっくり丁寧に教えてあげて「わかった!」「できた!」を体験させることで自信をつけてもらう・・・・これが第一歩です。

だけど、学校ではわからない。でもアンダンテで教わればできる。それだけでは、「個別指導じゃないと学べない子」どまりになってしまいます。

「自分の特性を理解し、自分に合った学び方をみつけること」の支援が、私(たち)の仕事だと、SAの研修に参加してきて、再認識しました。

昨日も、あるADHDの子と漢字の学習をしていて、こんなことがありました。

「あ~、全然わかんね! もうパス!」

と、すぐに諦め、投げ出してしまうBくん。彼は既にADHDであるとの告知を受けているので、自分が注意力・集中力に弱さを抱えていることを知っています。そこで私はあえて、こういいました。

「人が何かを覚えたり思い出したりするときにも、集中力ってとても関係があるのよ。いまB君は、この漢字の問題に集中力のチャンネルをちゃんと合わせられてないみたい。もう一回、意識をここに向けて、この字を練習した時のことや、どうやって覚えたかを思い出してみてごらん」

すると、姿勢を崩して、エンピツをもてあそんでいたBくんの背筋が、すっと伸びました。

「えぇと・・・・」

しばらくして、彼は一度はギブアップした漢字テストを、全部思い出して書けたのです。

「できたじゃん! いまの感覚、忘れないで! いまキミは、漢字を思い出すことに上手に集中力を使えたんだよ」

「注意」を向けることに困難を抱えるBくんに、「注意」とはどういうものか、自分の学びとどう関わっているのか、自分の強みを生かす学び方はどういうものか・・・・少しずつ伝えてきたことが、彼に実感として繋がった瞬間でした。

こんなふうに、子どもにただ「勉強を教える」のではなく、「自分の特性」や「自分はどう学べばうまくいくのか」を、その子にわかるように教えていくことを、心がけています。

注意・記憶・空間認識・順序・言語・運動・社会認識・高次思考

メル・レビーン博士の提唱する、学習に大きく関わる8つの神経発達機能について、子どもたち自身にどう理解させるための授業がSAの「メタ認知の授業」です。

アンダンテでも、今後こうした「学習のための学習」プログラムをやっていこうと準備中です。この夏は、その手始めに、自分の特性を知り、強みを生かして弱さをカバーしながら「苦手なこと」を攻略する作戦を立てよう!という、高学年向けワークショップを企画。子どもたちがどんな反応をするか、いまからワクワクドキドキです。

さて、ニューヨークの小学校の実践は、CRN連載第5回「学ぶことを学ぶ授業」をぜひお読みになってください。

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連載「教師のスキルアップで『落ちこぼれ』を救う~NY市の事例より」

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