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クラスを分けなくても習熟度別にできるんだなぁ。。。

日本に帰る前に書き上げたいニューヨークレポート、第3弾は前回の続きです。(ニューヨークレポートまとめ読みは→こちら
P.S.166での授業をもうひとつ。5年生の授業はジェニファー先生。リーディング(読解)とライティング(作文)です。さすがに5年生となると、私の英語力では物語の内容は全く把握できませんでしたが、なにをやっていたかというと、まず教室の一角に集まって交替で朗読。(日本でもよくやる、マル読みとか段落読みと同じ)
そうそう、書き忘れていましたが、どの授業でも必ず最初に「TP」を確認します。ティーチングポイント。「この授業のめあて」ですね。それで、今から何を学習するのか、子どもたちに意識させてから学習に入ります。
この日は、登場する2人の人物の性格や行動に注目させて整理し内容を読み取り、次の感想文へとつなげていくという流れ。
全体で読み合わせた後、「RAPを使って、何が書かれていたか考える」活動に入ります。RAPというのは、数あるSAの学習のヒントの一つで、読解のステップを頭文字をとって表したものです。
R…Read
A…Ask for Main Idea and 2 Details.
P…Put main Idea and Details in Your Own Words
つまり、「読む → 主題と2つの詳細は何か考えてみる。 →主題と詳細を自分の言葉に置き換えてみる」。「あらすじを書いてみよう」だけでは何をしたらよいのかわからない子もいっぱいいると思いますが、このように頭の中でのプロセスをスモールステップにすることで学習の手がかりになります。
(SAの資料には、こうした学習の「ストラテジー(攻略法)」がいっぱい載っています)
RAPが何だったかみんなで確認した後、ワークシートを使ってこの作業を行います。このとき、読みや理解に問題のない子たちは、ペアでそれぞれに学習を進めます。残りの子は、2つのグループにわかれて、先生が中心になって子どもたちから言葉を引き出していきます。同じ課題でも、自力でできる子もいれば、ヒントが必要な子もいるので、先生は一人ひとりのレベルにあった学習ができるようこのような工夫をしているのですね。
ちなみに、このクラスは医療的介助が必要な子がいるため補助の先生が入っていて、でも介助が必要ない時はこのように補助教員として教えることもできるので(けっこうフレキシブルなんですね)、ここでは2グループに作れていました。
また、日本は1学級の人数が多いから、半分のサイズの米国と同じことはできない…と思っていたんですが、この学校人気があるので人数が多くて、クラスには約30人子どもがいました。
全体で概要をつかむ → 個々の学習活動(ここでは能力に応じてペアまたはグループ) → 再び全体で、個々に学んだことを持ち寄り共有する
こうした「ワークショップ型授業」は、「先生が子どもに教える」という一方向的な学びではなく、子どもたちが学びの主役に位置づけ、子どもたち自身の学びを促すものとして、取り入れる先生が増えているようです。SAの考え方とも重なるので、この学校で見た授業はいずれもこのスタイルを使っていました。ランチタイムには先生たちがワークショップ型授業について熱い議論を交わしていました。
前回の2つの算数と、今回のこれ。いずれも、とりたてて凝ったことをしている訳でもなければ、大掛かりな準備をしている様子もない、なんてことない授業のように見えます。でも、ベースにあるのは、一つのことがらについて多感覚に訴える様々な活動を交えること(目から耳から、手で書いて口で話して、ものを操作して体験で、友達と話し合って…)、個々の学習スタイルにあった方法を見つけさせ、支えること。
たぶん、日本にだって、こうした工夫をしていらっしゃる先生はたくさんいると思います。この学校は、SAという、子どもたちが学習するにはどのような脳の機能を使っているかということを学ぶ研修を教師全員が受けていて、子どもたちにもその考え方が浸透しています。それが授業作りの裏付けとなっているのです。
出発前に大急ぎで書いているので、文章めちゃくちゃかもしれませんが、新鮮なうちにお届けしたいのでアップします。さらに次回に続きますので、またお立ち寄りください。
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