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一見、普通の授業。でも根底にあるのは脳科学の知見を教育に生かすこと。

ニューヨークレポート、第2弾は、P.S.166(公立第166小学校)です。
こちらも、学校全体でSAを積極的に取り入れている学校で、今回が2度目の訪問です。
「学び方は一つではない。自分にあった学び方で」というメッセージが、どの先生からも、何の授業の時も感じられます。
たとえば、4年生。メアリー先生の授業。長方形の面積の求め方について学ぶ授業。算数を2時限ぶっ通しでやっていたのには驚きですが、それでも子どもたちが飽きずに取り組めていたのは、面積の概念や公式の覚え方を様々な角度からアプローチしているから。広さ比べの方法について気づかせる導入に、絵本を読み聞かせる。その物語のポイントを話しあう。面積をどのように表すか方眼紙に図にかいてみる。キューブを並べて長方形の面積を数えて出してみる。面積の求め方を言葉で説明してみる。…公式の覚え方も「Length(縦の長さ)×Width(横幅)」「Base(底辺)×Hight(高さ)」のそれぞれの用語の意味について確認し、どちらで覚えてもかまわない。視覚的に学ぶ子には図が、言語に強い子は言語化が、学びの手がかりになるし、移民が多く母国語が英語でない生徒がほとんどを占めるこの学校、語彙を増やすための心がけと同時に自分の知っている言葉で公式を理解することが大切なのですね。
たとえば、3年生。ローリー先生の2位数×1位数の授業。筆算のやり方は既に習った子どもたち、今日は「別の計算方法として「Lattice Multiplication」(あれ日本語でなんていうんでしたっけ?格子型かけ算?)を勉強していました。発展学習や関心を深めるため、というよりも、前に習った筆算より、こちらの方がやりやすいと思う子は、こちらを使って計算してよいですよ、という「代替方法」の提供という位置づけです。空間認識が弱い子などは、筆算につまずきやすいのですが、このやりかただと混乱しにくい場合もあるでしょう。「自分がスムースにやりやすいように工夫してみた人?」という問いかけには「計算の終わった数字は斜線で消していく」「次にかける数字以外は指で隠してみやすくしている」となどの発言が子どもたちからあがります。先生は、「全員このようにしましょう」ではなく、「自分に一番合う方法を使って」ということをいつも強調しています。計算手順の覚え方も、そうです。例題を見て視覚的に覚える、手順を言語的に覚える、など自分はどのような学習スタイルが有効か、子どもたちはみな自分自身について知っています。苦手な子は自ら手順表をカードに書き出して、自分の机に貼っていました。
長くなりそうなので、何回かに分けてアップします。続きは次回に。
明日、日本へ帰ります。
滞在中、あまり更新できなかったのが残念。帰国後の報告に期待してくださる方は、クリックをお願いします。きっとやる気が出ます。

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