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書いている間に年が明けてしまいました~!

2007年も、残り1~2時間となりました。

今年中に完結させたかった学習支援シリーズ「運動機能編」は、来年に持ち越しです。すみません。先週から甥っ子姪っ子たち(4歳、3歳、0歳)がいて、ほとんどパソコンを開けない環境です。

今日は、ギリギリになりましたが、この1年の最後の記事を。

先日、区の教育委員会の特別支援教育担当の方から、お電話がありました。

「来年度も引き続き巡回相談お願いできますか?」

「あ、ハイ」

「ひょっとすると、担当していただく学校が増える可能性もあるのですが、大丈夫でしょうか?」

「はい、わかりました」

そう答える私に、心の中でもう一人の自分が「おいおいおい! 何を言ってるんだ!」と叫んでいました。「もう一人の自分」というのは、経営者としての私、です。

下世話な話で恐縮ですが、私、学校の先生方よりもうんと少ない収入で暮らしています。うちで雇っているスタッフたちは、さらに厳しい。ナントカ手当てとか、ボーナスとか、「なんですか、それ?」っていう世界ですし、セミナーや講演会だって研修費や出張費が出るわけでもなし、全て自腹で参加してます。

教育だろうと福祉だろうと、どんな業種であれ、「売り上げ-経費=利益」という数字を念頭において、効率を考えて仕事をしていかなければいけないのが民間企業です。その一経営者として、私がこの一年を振り返って思ったのは、「巡回相談、やめようかな」ということでした。

おおげさに喩えるなら、パン屋さんが、お店に毎日売り切れるほどお客さんが来ているにもかかわらず、なぜかトラックで客のあまりいなそうな町に行商にまわり、、しかも行商先ではなぜか半額でパンを売らなければならず、それでもパンは売れ残ってしまっているというような状況・・・・という感じでしょうか。

ちょっと、言い過ぎかな。

ぶっちゃけた話をすると、私は巡回相談を引き受けるために、自分の受け持っている個別学習指導のコマ数を減らしました。巡回相談で得る収入は個別学習指導で得る収入よりも割安な上に、回数もはるかに少ない。私の稼ぐお金は、巡回相談をしていることで年間に何十万円分も減ってしまうのです。

しかも、「子ども」に対しての仕事の方が、「学校」に対しての仕事よりも、成果がハッキリ見えるので、やりがいも感じやすい。

こんな仕事、真っ先にリストラしなければ、経営者として失格ではないか? 

電話を切ったあとも、何度も「もう一人の自分の声」が聞いてきました。

アンダンテは今年後半、入会希望のお問い合わせをいただいてもほとんどお断りしなければいけない状況でした。もし巡回相談をやっていなければ、少なくともそのうちの2、3人は引き受けることができたかもしれないのに。

すごく極端な言い方をすると、個別指導で救えるかもしれないお子さんを1人分犠牲にしても、ひとつの学校で先生方の手助けができれば、もっとたくさんの子どもを救えるのではないか・・・・いま私が巡回相談を引き受ける理由は、その期待に尽きます。もっと言えば、一銭にもならないこのブログを書くのも、自費で赤字出してまで本にしたのも、ニューヨークまで2回も出掛けていったのも、同じ理由です。

支援の必要な子どもたちがいることを先生たちに理解してもらうこと、特別支援教育をいい形で学校に根付かせること、いまはそれを優先すべき仕事と位置づけたから、採算には目をつぶってしまったのです。

だけど、今年一年を振り返ってみて、

熱心な先生、何か良い方法はないかと模索している先生に、どのくらい力になれたか。指標となるような数字があるわけでもなく、いつも不安が付きまとっています。

不安だからなおさら、ネガティブな反応には、必要以上に過敏になってしまうものです。

気になる子がいるのに「うちのクラスは見に来なくて結構です」と先生に拒まれるケースも時々あるし、全員が集まる会議を設けてもらえば「この忙しいのに・・・・!」というオーラを露骨に発している先生方もいる。校内研修のために、実際にしゃべる時間の何倍もの時間をかけて準備をしていくのに、寝る先生も多い。(話が退屈で寝てしまうならまだしも、話し出した瞬間に寝られると、ホントがっくりきてしまいます。。。)

「やってらんない」

そう思うべきなのかもしれません。

だけど

だけど

だけど・・・・

10年前、いや、ほんの2、3年前でも、私のような立場の人間が、学校の中に入ることは、それはそれは大変なことでした。自分の担当している子について理解を求めるために学校の先生に会う時間を取ってもらうことでさえ、それはもう至難の業。授業参観日に様子を見に行くことさえ「部外者」として学校に拒まれることもありました。

それでも、「現場を知らずして、何も語ることはできない」と考えていた私は、国内外を問わず、とにかく学校に足を運ぶこと、授業の様子を見ることにこだわり、取材のために、あの手この手を尽くしたものです。

そんなことを思うと、堂々と校門をくぐり、玄関に「巡回相談 金子先生、本日はよろしくお願いします。校長室へどうぞ」なんて張り紙がしてあるのを見たりすると、もう何というか

隔世の感

ですよ。

特別支援教育元年。今すぐ何かが激変するとは到底思えないけれど、10年後、20年後振り返ったとき、いい意味で「変わったなぁ」と思えるように、いまは微力ながら尽くすしかないかな、と。

だから、2008年も、とりあえず、あがけるだけあがいてみようと思います。

支えてくれる同僚たちを初め、私の周りの全ての人に感謝しつつ・・・・

あ、もう年が明けちゃった!

2007年最後の記事のつもりが、2008年最初の記事になってしまいました。

今年もどうぞよろしくお願いします。

なんと、教育ブログランキング1位のまま年を越しました。自分でもビックリです.

1年間応援ありがとうございました!

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