アテンション・プリ~ズ!④~頭の中も、大忙し。|アンダンテ西荻教育研究所・アンダンテプリモ

お問い合わせ

電話番号

電話番号

ブログブログ
  • HOME
  • ブログ
  • アテンション・プリ~ズ!④~頭の中も、大忙し。

新しい記事

アテンション・プリ~ズ!④~頭の中も、大忙し。

「注意」機能編第4弾です。

これまでの話は↓↓↓こちらから

アテンション・プリ~ズ!①

アテンション・プリ~ズ!②

アテンション・プリ~ズ!③

まずは環境の見直しから、という話を前回にしましたが

いくら刺激を減らしても、それだけで解決するかというと、決してそんなことはなく・・・・

そこが実際は難しいところです。

たとえば、私が個別指導で教えているAくん。

年齢を重ねるごとに、だいぶ落ち着いてきたし、集中できる時間も長くなりましたが、

それでも調子や条件の悪い日は、なかなか「注意」をうまくコントロールできなくなります。

そういう時は、机の上に筆記用具と課題だけにしても、「ねー先生、知ってる? あのねぇ・・・」「そーいえばさぁ、・・・・」と、おしゃべりがとまらない。

あぁ、そうね。目の前に座っている先生(私)自体が、刺激になっちゃってるのねん。

そこで私、「○番と○番の問題ができたら、見せてね」とAくんに指示して席を外します。

そして少し離れた場所で、しばらくAくんを観察・・・。

算数の問題に取り組むかに見えたのは、ホンのつかの間。1分後には、右手の鉛筆と左の鉛筆が何やら戦いごっこをはじめていたり、消しゴムをいじっているうちに跡形もなくボロボロになってしまったり、しまいには自分の爪の先とかかさぶたとかまで気になっちゃうみたい・・・・。

あるいは、Bさん。

彼女も、調子がいいときと悪いときの差が、大きい。

Bさんの場合、同じように少し離れて観察していると、一見課題に向かっているように見えるのです。でも、待てど暮らせど「できた」の声がかからない。近づいて覗き込むと、

えぇーっ、一個も解いてないじゃ~ん?!

そう、彼女はポーズだけは、鉛筆を握って問題に向かってはいるものの、頭の中は他のことにチャンネルが合ってしまっているのですね。

皆さんの学校にも、いるのではないでしょうか?

キョロキョロ気の散らない教室づくりに配慮しているにもかかわらず

今すべきことに注意を向けられず、あるいは維持できず、ゴソゴソ、そわそわ、モゾモゾ・・・・のAくんのような子。

一見聞いているようで、やろうとしているようで、実は頭の中は他のことで大忙しのBさんのような子。

ここで「やる気のなさ」ととらえるのではなく、

う~む、これこそが彼らの抱える「注意」機能の弱さなのね・・・・と理解することが、支援の第一歩なのだと思います。

「さっき言ったでしょ!」「集中しなさい!」「何をボーっとしてるの!」と、頭ごなしに叱るのでは、彼らの自己有能感を育めないし、イライラしてしまうこちらの精神状態にもよろしくない。

そこで私も、あの手この手で工夫を凝らすわけですが、それを今ココに書いても「40人学級でそんなことできるか!」と言われてしまいそう(笑) 

でも、いろんな学校でいろんな先生の授業をのぞかせていただいていると、「なるほど、そういうやり方もあるのね~」と思える実践にも出会います。次回に少しご紹介しますね。

応援クリックも、どうぞよろしく。

※参考文献 "The Mind That’s Mine"  Dr.Mel Levine

★この記事を面白いと思った方、当ブログを応援してくださる方は、

にほんブログ村 教育ブログへ本日も1クリックをよろしくお願いします。

【にほんブログ村 教育ブログ】へリンクし、人気ランキングの1票となります。

*当ブログ上の情報およびコンテンツの著作権は全て筆者に帰属します。
*トラックバックは歓迎♪

アーカイブ

アンダンテ西荻教育研究所・アンダンテプリモ