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アテンション・プリ~ズ!② ワタシの「注意」機能は・・・
前の記事「アテンション・プリ~ズ① 注意をコントロールする力」に引き続き、「注意Attention」の話を進めます。
もう一度、「注意」の定義を私なりの言葉で確認しておきます。
たくさんの刺激や情報の中で今いちばん必要なことや大事なことを選び出して意識を向けること、そしてそれを持続すること
うーん、うまく表現できたような、不十分なような感じですが、イメージはつかんでいただけますか?
前回さまざまな“症状”を挙げてみましたが、私・・・自分自身を客観的に見て、思わず苦笑いしてしまいます。
「一つのことを終わらせてから次のことにとりかかる」ことをなかなかできない私は、何かをやっている最中でも、他のことが気になったり別のことを思いついたりすると、すぐにそちらに気持ちが逸れてしまい、ついでに行動も逸れてしまい、現在進行形の作業をほっぽり出してしまう癖があります。読みかけの本、書きかけの原稿、やりかけの家事・・・・私の身のまわりはそんなものばかり。さらに、資料やメモがどんどん山積みになるためすぐ散らかる机の上、掃除の最中に他の事を始めてしまうのでいつまでたっても片付かない部屋・・・・・。次から次へと思いつくままに仕事をやっつけているうちに、ふと「あれ? 今何をしてたんだっけ???」と、こんがらがってしまうことは、しょっちゅう。
もしも私の脳機能のプロファイルを作成したら、「注意」に関しては、か~なりポイント低いんだろうな~。
さらに思い出していただきたいのですが、前回、私は子どもたちや同僚たちの言動や、窓の外の雑音などなどに気を取られることなく、パソコンに向かって原稿を書くのに意識のチャンネルを合わせることに成功していました。
ところが、今日は状況が違います。実は今週、入院中の祖母が危篤で毎日朝晩に病院へ様子を見に行っていて寝不足&疲れ気味だし、万が一の連絡を気にかけずにはいられない私。そんなこんなで、いつもよりも多少許容量が小さくなっているところへ、先ほど郵便局で窓口職員の対応にカチンとき、イライラモードに拍車がかかっています。結果、こうして原稿を書いていても頭の中、気が散りまくり。全然集中できない・・・・。
とまぁ、こんな感じで、「注意」機能が優れているか、そうでもないかには個人差がありますし、また、一人の人間でもその時の環境や条件によって調子が良い時もあれば低下しているときだってあるのだと思うのです。
でも、でも、です。
多少の個人差や、コンディションによる調子の良し悪しの範囲を超えて、「注意」機能がうまく働かなくて困っている子どもたちが、いるのです。
うちに通ってきている子どもたちの中には、計算問題を解いている途中なのに、壁に掛かったアンパンマンのカレンダーにふと目がとまったが最後、そのキャラクターたちに心奪われてしまったり、突然思い出した話をしゃべりだし止まらなくなり、どんどん脱線していってしまったり、問題を見た瞬間に慌てて答えを書くので勘違いやミスだらけだったり、説明を最後まで聞けないので、いつも理解不十分のままになってしまったり・・・・などなどで、学習に支障をきたしがちな子が、あっちにもこっちにも。
学校にも、一人や二人はいるかもしれません。授業中必要以上にモゾモゾごそごそ体を動かし続けている子や、発言する時間でもないのにひっきりなしにしゃべり続けている子、つねに心ここにあらずで授業と関係ないことに思いを巡らせている感じの子、先生やほかのこの発言はもちろん、音や人の出入りなどなどささいな刺激にもいちいち反応しまくってしまう子、考えるより先に言葉や行動に移ってしまいすぐ手を出したり喧嘩になってしまう子・・・・。
こういう子たちは、どうしても叱られたり非難されたりしがちですが、どうかこれだけは忘れないでください。
彼らは、ふざけているのでもなければ、怒らせようとわざとやっているわけでもないのです。体がじっとしていられないことを、おしゃべりが止まらなくなってしまうことを、衝動的に口や手が出てしまうことを、自分でうまく制御できずに困っているのです。
そんな「注意」機能にトラブルを抱える子どもたちに、教室で、学校で、どんな支援ができるか・・・・次回に続けたいと思いますが、みなさんの工夫やアイデアもどんどん書き込んでいただければうれしいです。
※参考文献 "The Mind That’s Mine" Dr.Mel Levine
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