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教える側が知識を持つことは、「予防医療」の考え方に通じる
前回(というか出版社から感謝されていいんじゃないかと思うほど度々)紹介している本「ひとりひとりこころを育てる」の著者メル・レヴィーン氏は、学齢期の学習活動に大きく関連する脳機能を主な8つ(注意、記憶、言語・・・など)に整理して説明しています。
私が共感するのは、躓いている子どもを救うのはカテゴライズよりもプロファイルである、というレヴィーン氏の考え方です。つまり、「この子はLD」「あの子はADHD」という“分類”で貼られたレッテルは、現場では役に立たない。むしろ、一人ひとりの躓きの原因となっている機能はどれか、逆にその子の強い機能は何かを見極め、その子に合った支援をしていくことが必要だ、というわけです。
そういうお医者様が、日本にもいたらなぁ、と思います。うちに相談に来るお子さん方、診断名が「はっきりとつけられない」と言われた子から、「アスペルガーでLDでADHDも入ってる」と札貼られまくりの子までいますが、学習支援をする立場から正直に申し上げれば、カテゴライズよりプロファイルの方が情報としては絶対にありがたいだろうと思う・・・。
とはいえ、そんな夢の日はまだまだ遠そうです。ならば、しかたありません。まずはできることから少しずつ。ここで試みたいのは、教える側が変わることで、子どものつまずきを軽減させること。次回以降で、前述の8つのそれぞれ脳機能について具体的な話を進めながら、みなさんとご一緒に考えていきたいと思います。
さっき「ガイアの夜明け」(テレビ東京)で、夕張の財政破綻の影響で閉鎖された市立病院の建て直しに来たお医者様が「予防医療」に重点を置いていたのが印象的でした。
私がいま重点をおこうとしているのも、予防医療の考え方に通じると思います。
寝不足覚悟でこのブログを書くのも、赤字覚悟で自費で本にしたのも、先生方の研修はできるだけ断らずに引き受けるのも、お金ないのにアメリカに取材に行くのも・・・・。
こっちは医療ではなく教育ですが、現実問題として、地域資源に恵まれている東京でさえ、情緒障害児学級はパンクしてるし、うちのような民間で(お金かかるのに)引き受けていくにも限界があるのです。それよりも、通常の学級のなかで子どもの学びを支えていけたら・・・・「専門機関」の役割ももっと効率的になるし、学校の授業の質も上がるし、・・・理想的とかいう話ではなく、そうせざるを得ない状況になっているのではないでしょうか。
*面白くもない話が続いているのに謎の1位キープ怖かったです。クリックの応援、どうもありがとうございました。次回からはテンポよくシリーズものです。まずは「注意(Attention)」の話から。
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