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合理的配慮~当事者の声が法律に魂を入れる

インフルエンザの流行も加速度的に広がってきているようです。
予防には細心の注意を払っているつもりですが、昨冬は早々に息子とともにやられてしまった私。
やはり、罹るときは罹る。罹ったら観念してウィルスが出ていってくれるのを待つしかないですね。
何はともあれ、今のところ元気なみなさん、気を付けましょう。そして、罹ってしまったみなさんは、どうぞお大事に。
以下、今月のはるえもんコラムより
●私たちは発達の凸凹や学習上の困難のあるお子さんの「支援」を生業としていますが、残念ながら非常に微力です。たとえば「読む」ことを例に挙げれば、支障のない人の読むスキルを10としたとき、私たちができるのは、それが1や2のお子さんを3か4、良くて5程度まで引き上げるお手伝い。10にさせられる同業者や医者の存在も聞いたことがありません。つまり「支援」とは治療ではなく「支障を軽減させること」なのです。
●それには、本人の努力以上に「支障」を取り除く手立てが非常に重要です。例えば教科書を読めなければ内容が分からない、テストの問題が読めなければ、何を問われているのかわからない(たとえ答えを知っていても)。でも、「口頭での読み上げ」や「音声による情報」等の配慮があれば、その「支障」は解消します。
●こうした当事者にとって不可欠な配慮を「合理的配慮」として公的機関に義務づける法律が4月から施行されます。通称「障害者差別解消法」。第七条2に「行政機関等は、(中略)障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、(中略)当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならない。」とあります。もちろん学校も対象(民間・私立は努力義務)です。
●でも下線部がポイント。支障をきたされている当事者の申し出がなければ、彼らは決して動きません。「自分にはこういう配慮が必要」と彼らに伝えてください。法律に魂を入れるのは、他でもない当事者の声なのです。

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