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支援→その子の方略→学びのオーナーシップへ~NY定点観測で見えたもの

間が空いてしまいましたが、ニューヨーク報告の続きに戻りますね。

(これまでのまとめ読みは、こちら→ ニューヨークレポート2) 

今回は、クイーンズ地区の第76学校(P.S.76)。

継続的に取材させていただいているこちらの学校、いまや、私の定点観測地点の一つとなっています。

ちなみに、5月の訪問、(→ 記事<1> 記事<2>)から半年、あちらでは夏休みをはさんで新学年になっています。記事<2>にある自分用のチェックリストを使っている子の写真は、研修でもよく紹介して日本の先生方が感心してますよ♪ なんて話をしたら、

「あれを使っていた子、去年は7人いたけど、今年はいないのよ」だそうです。

え、なんで?!

もう必要なくなったから、ですって。

つまり、先生がチェックリストを用意してあげなくても、

いまは子ども自身が、自分で自分用のリスト作ってノートに貼ってたりするんですって!

ふぁ~。(感嘆の溜息)

これなんだよなぁ。

だって、こうなると、すでに「特別支援」じゃなくなるわけじゃないですか。

確かに初めは、先生が提案した方略ですが、

今は、子どもが自分に必要な方法として理解し、自分で実行できてるんですから。

この日、副校長のストーン先生からは、インタビュー中に何度も

「学びのオーナーシップ」という言葉が出てきました。

「ここ何年か、学校が目標としてきたこととしても、SAの効果としても、

子どもたちが自分自身の学習のオーナーシップを持つようになってきた」と。

オーナーシップ。どう訳しましょうか。所有権というよりも

自分の学びが自分自身のものであるという感じだと思いますが。

自分の自分による自分のための学び・・・ってことかなぁ。

P.S.76では、それが大事にされているので、いつも先生方は一人ひとりの子どもたちに「自分に合ったやり方」を見つけられるよう支援しています。

(先生が管理しにくいからルーズリーフはダメとか、7の段の九九を「なな」と読むのは許さないとか、学校でそういうことを言われる国から来た人間は、そりゃぁ溜息も出ます)

それにしても、どのようにして一人ひとりの子どもたちの強み・弱みを見極めているのでしょうか?

「それは、子どもに聞くのが一番でしょ」

と、先生方は笑いながら言うので、拍子抜けしてしまいます。

だってほら、チェックリストとか、アセスメント教材の類とか、使えそうなモノがあるんじゃないかと、つい期待しちゃうじゃないですか。

やっぱり先生方は、日頃の観察と子どもたちとのコミュニケーションから情報を得ているのです。その「視点」を得るのがSAではあるんですが、

だけど、そういう話ができる先生と子どもの関係をどう作っているのか? また、子どもが自分の学びの強み・弱みを伝えられるようになるために、子どものメタ認知能力をどう育ててきたのか? と、

私には疑問がつきません。

ストーン副校長曰く

日頃から、子どもたちが自分の苦手に関してなどを安心して話せる環境を作るよう意識しているとのこと。そのためには、子どもたちをリスペクト(尊重)する気持ちが大切なので、管理職が先生をリスペクト(尊重)するよう心掛けているそうです。「(そういう学校でないと)教師が子どもをリスペクトできない」から。

それから、先生方は、「どうやって学んでいるか、何のためにやっているかを(授業の中で)繰り返し伝えるようにしている」とのことでした。

いやしかし、それって、教師自身が一つひとつの課題や活動について「これはどういう学びに結びついているか」「この課題(活動)をすることで、どういう学びになっているのか」を説明できなきゃいけないですよね。

誤解のないようにしたいのですが、「教師が子どもに何をさせたいか」ではないのです。そうするとどうしても、指示通りにやったかとか、教師から見て“ほしい発言”が出たかとか、授業が滞りなく進んだか、という視点になると思うのですけど、

P.S.76に限らず、NY取材中終始感じたのは、「一人ひとりの子どもが、学べているか」に教師の意識が注がれていることでした。

ニューヨークレポート2は、まだ続きます。

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今日は、年に1度のピアノの発表会。練習ではほぼ完ぺきに弾けてた「ルパン三世(’78)」、衣装も不二子ちゃん風にまとめて気合い十分で臨んだにもかかわらず、本番では思うように弾けず悔しさが残りました。昔から、試験とか発表会とか面接とか、やり直しのきかない一発勝負に弱いんだよなぁ。。。 今年一番の凹んだ日でした。よかったら慰めのクリックを。

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