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ちょっと脇道。体育の時間以外にも、影響ありかも?

前回の話から続いています。

さて、粗大運動機能に弱さを抱える子についての支援について考えていますが、体育の時間に限ったことではないかもしれない、と思い、私なりに補足してみます。

たとえば、掃除の時間。箒を持っても「掃いてる」んじゃなくて、振り回してるだけでゴミは散らばるばかりだったり、塵取りに上手にごみを集められなかったりする子、いませんか?

「こら! ふざけてないで、ちゃんとやりなさい!」

「もう~、何やってるの~。もっと丁寧にやらなきゃだめでしょ!」

先生のそんな声が飛んできます。

でも、ちょっとまてよ。ふざけてるんじゃなくて、雑なんじゃなくて、腕や腰(の筋肉)をどのくらいの力加減で、どう動かしたら、箒と塵取りをうまく扱うことができるかわからない、それができないのだとしたら・・・・?

そこで必要になってくるのは、「丁寧にやりなさい!」と叱る言葉ではなくて、箒のどのあたりをどういう角度で持つのか、どの方向に向けてどのくらいの力加減や速さで動かすのか、をひとつひとつ「丁寧に教える」こと。あるいは、持ちやすい道具に変えてあげるとか、改良を加えてあげる必要がある場合もあります。

服を着替える、傘をさす、ペットボトルのキャップを開ける・・・・などなど、日常の様々な動作は、みんな「運動」(粗大運動だったり微細運動だったり、あるいは両方の組み合わせだったり)です。「ぐずぐずしないで」「さっさとやりなさい」「なんでそんなこともできないの」という言葉は、何の支援にもなりません。もしうまくできないのなら、逆上がりのできない子にスモールステップで動作を教えてあげるのと同様、それぞれの一連の動作をスモールステップにして教えてあげたり、必要な場合は(努力で乗り越えられる課題の場合と、その努力にあてる時間を他にあてたほうがいい場合もあります)、体育の日には脱ぎ着るしやすい服にするとか、ワンタッチ式の傘にするとか、ペットボトルキャップを開けやすくする補助キャップ(介護グッズ)というのも百円ショップで見つけました。

自分の体やその動きをイメージすることができず、すれ違うときスッと体を引いてよけるとか、混雑の中人とぶつからないように歩くとかが苦手だったりする子もいますね。適切な力加減ができなくて乱暴に物を扱ってしまう子も。

・・・・このあたりの話は、作業療法士の方の管轄かと思うのですが(参考サイト)日本はまだ学校と作業療法士の接点ってあんまりないですね。

「学習支援」から話が逸れてしまいましたが、視点は同じということで、付け加えさせてもらいました。

次は微細運動の話に続けたいと思います。

ああ、今年も残りひと月を切りましたね。あと何回更新できるかなぁ。

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※参考文献 "The Mind That’s Mine"  Dr.Mel Levine

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