「わからない」とき、聞ける位置、聞ける空気。|アンダンテ西荻教育研究所・アンダンテプリモ

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「わからない」とき、聞ける位置、聞ける空気。

昨日の話の続きです。

言葉がわからない外国で旅をしている間、だんだんとコツをつかんできます。

空港なら、早めに搭乗口付近のいちばん前の席で待つ。バスなら運転手の近くの席に。電車なら、車窓から駅名を確認しやすい席に座るか、扉の近くに立つ。

つまり、できるだけ情報を察知しやすい位置、そして、もしも、わからないことや困ったことがあったとき、空港職員や運転手にすぐに聞くことができる位置にいること。

それは、「しゃべれるようになるための手段」ではなく、「しゃべれないことを補う手段」です。

学校でも、同じだと思います。

言語機能が苦手な子どもは、なるべく授業に集中しやすく、わからないときにすぐに先生に聞ける席にいたほうが、いいと思います。

でも、ただ先生に近い席においておけばいいわけではなく、「わからないときに聞ける」空気を教室に作っておくことが大切だと思うのです。

「わかりません」と言った時に、「だから、さっき言ったでしょう」的な態度をされたり、「よく聞いてなさい」と、同じ言葉で言いなおされてもやっぱりわからなかったりすると、それ以降は聞くことを躊躇してしまいます。あるいは、クラスメートから、「そんなこともわかんねーのかよ」的な発言が日常的にあがるような教室でも。

言葉の理解が難しい子なら、「わからない」と言われたら、その子にわかるように、もっと簡単な言葉に言い換えてあげる必要があります。わからない言葉を何度繰り返されたって、わからないものはわからないし、わかるようにもならないのですものね。

それに、わからない言葉について訊くことこそ、語彙を増やすチャンスになるのですから、「質問する」ことに対して、肯定的かつ積極的な学級作りも、ぜひお願いしたいです。

もう少し話を続けます。

宣言どおり、翌日更新しましたよ。

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※参考文献 "The Mind That’s Mine"  Dr.Mel Levine

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