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「地図か道順か」ではなく「地図も道順も」・・・学ぶプロセスは人それぞれ。

前回、方向音痴のBさんの話を蒸し返したのは、人によってものごとを考えたり理解する過程は微妙に違うということをもう一度考えてみたいからです。

Bさんの名誉のために強調しておきますが、Bさんはとても頭のいい人です。私はいつも、Bさんからいろんなことを教えてもらったり、相談したりしています。

なのにそのBさんが、地図を手にしながら、駅から徒歩4分の店にたどりつけない・・・・脳みその摩訶不思議。

お手洗いを我慢しながら、隣を歩いていて観察していると、やっぱりBさんって、地図を見ていても「道順」で考えてるようです。「○○通りに出て、しばらく行くとコンビニがあって・・・その先にあるはず・・・」と。

でも、このときは○○通りに出た時点で、逆方向に向かって歩いていたため、いつまでたってもたどり着かなかったわけです。

それに対し、「駅周辺地図」の看板を見た私は、まず地図上で現在地、目印となる場所(駅、郵便局)の位置関係を確認し、お店の住所から場所の見当をつけ、「・・・・てことは、あっちだ!」と歩き出します。道順のことはあまり頭にありません。だって、私にとっては、「どのルートをたどるか」は問題ではなく、「お店がどこにあるか」がわかればいいのです。

Bさんは、「道順」で記憶した行き方を地図で補いながら、目的地に向かう。私は、地図で把握した「位置関係」をもとに、道順も多少考えつつ、目的地に向かう。

だからお店の場所を伝えるには、Bさんには「地図を渡すだけ」よりも駅からの道順を詳しく教える方がわかりやすく、私には「長々と道順で説明するだけ」よりも住所と地図を見せてもらった方がわかりやすい・・・・ということを理解していただけますでしょうか?

では、もしも学級で子どもたちに、ある場所への行き方を説明する場合は、どうします?

答えは簡単ですよね。

「両方示す必要がある」のです。

道順も伝え、地図も見せる。口頭でも説明し、図でも示す。

だって、教室の中にはBさんタイプの子どもも、私タイプの子どもも、いろいろなタイプの子どもたちが存在しているはずです。

それにもちろん、Bさんも私も、「地図は読めない」「道順はまったく覚えられない」という極端な話ではありません。ただ、どちらがメインでどちらがサブか、というのが人によって違うのですね。そして、得意な方の手段を手がかりに、苦手な方を補ったり伸ばしたりすることもできます。

たとえば「○○君は耳から入る情報には弱いようなので、手順を文字や図で示すなど、視覚的に補ってあげてください」といった助言をすると、先生から「そうは言われても、毎回毎回の授業の中で、一人の子のためにできることは限られていますよ・・・・」という答えが返ってくることがあるのですが、あんがいそうでもないかも、と思っていただければ幸いです。

「この子にどう対応したらいいでしょう?」という声は、本当に切実なのですが、もっと本質的な、

人間はどのようにものごとを理解したり、記憶したり、ことばを操ったりしているんだろう?

ということを「教育」に携わる私たちが知識として持っていることは、とても有用だし必要なことではないか・・・・・最近私が関心を持っているのが、それです。

私もまだまだ勉強中なので、現在進行形で学んだことを消化しながら、少しずつ話を続けていきたいと思います。

*週1ペースの更新で、現在3~4位をウロウロ。ありがとうございます。毎日更新したら、ぶっちぎりの1位になれるかしらん?などと思い上がったことが頭をよぎりつつ、とてもできそうにないので、ぼちぼちいきます。今後も応援、ご協力、よろしくお願いします。

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