子どもの「暴言」に真っ向対決しない。(1)|アンダンテ西荻教育研究所・アンダンテプリモ

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子どもの「暴言」に真っ向対決しない。(1)

ちょっと注意されただけで「うるせー、だまれ!」と怒鳴り返したり、大したことでもないのに「バカヤロー」「てめー、ぶっころしてやる!」と大騒ぎする子どもは、どうやら相当数いるようです。なかには、言葉だけにとどまらず、物や人に対して手や足が出てしまう子もいます。巡回相談にうかがった学校でも、「すぐキレる」「暴言・暴力」「すぐ『死ね』『バカ』などといってトラブルになる」など、いろいろな表現で先生方の悩みとして挙がってきていますし、先日の新聞(9月14日朝日など)でも、児童の校内暴力が過去最多という記事が取り上げられていました。

「昔に比べると」子どもたちが全般的に表現力やコミュニケーション能力が拙いと言われるこの頃。感情を爆発させるのではなく、自分の思いや要求を言葉や態度で伝える力をどう伸ばすかが教育の大きな課題の一つであることは、おそらく間違いないでしょう。

加えて、この問題、発達障害のある子どもたちには特有の難しさもあります。たとえば、

・こちらの予測のつかないこと、なんでそんなことで?というようなことで腹を立てる子。

・自分が悪いと認めない子や、口では「悪かった」と言うが、同じことを繰り返す子。

・自分がされたら嫌なのに、相手の立場になって考えられない子。

・きつく叱ると、ますますこじれるケース。

などなど。

子どもが暴言を吐いたとき、あるいは、物を投げたり壊そうとしたとき、私もいつも、とっさの対応に迷います。でも、これまでの経験で確信を持ち始めているのは、その行為は許さざるべきものであるけれど、行為そのものに真っ向対決しては解決にならない、ということです。

ついつい「『バカ』とはなんですか!」「『死ね』なんていっていいと思ってるのっ! 死ねってどうことか分かってるのっ!」「先生に対して『うるせー』なんて言い方をするのは失礼です!」・・・・子どもの売り言葉に対して買い言葉で応じてしまったり、しかも怒鳴ってしまったり。そもそも、暴言や乱暴な行動をする子というのは、言語やコミュニケーションの力が弱く気持ちの言語化が苦手な子ですから、大人が言い負かすのはわけのないことで、「わかったの?」「ごめんなさい」と決着がつけば、一見「勝った」ように見えます。

ところが、その子の乱暴な言葉や行為が減らない、あるいは他の場面や他のかたちで反動が出る・・・・ということもあります。根本的な解決になっていないのかも。

引き続き、考えてみたいと思います。

先週いろいろ立て込んでいて、更新が1週間ぶりになってしまいました。ごめんなさい。当然順位も落ちてしまっています。またがんばりますので、応援よろしくお願いします。

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