都立3小児病院の統合・移転に思う|アンダンテ西荻教育研究所・アンダンテプリモ

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都立3小児病院の統合・移転に思う

父が胃がんの手術をすることになった。

ひょんなことで見つかったので、比較的早期らしく、ひとまず胸をなでおろすとともに、母がつくづくつぶやいていたのが

「信頼できる病院が家から近くてよかった・・・」

ウチの実家はたまたま大きな病院が集まる地域にあり、父が手術をするのは、同じ沿線で駅2つはなれた都立病院。

亡くなった祖母が入院したときも、その病院に隣接する都立の老人医療センターでお世話になった。あのとき、同室の患者さんのご家族の方が、請求書を見ながら「(入院費が)安くて、本当にありがたいよね」と言ってたっけ。ほんとうに、お医者様や看護師の方も良くしてくださって。

ウチの両親が“謝礼”を渡そうとしたら、師長さんが「私達クビになりますから!」と、きっぱり言って、受け取らなかったという逸話に驚いたりもした。それまで親戚がかかってきた大学病院では先生は看護師さんに「謝礼を包む」のが当然の習わしと聞いていたからだ。

安くて、良心的で、安心できる病院が、近くにある。手術や入院時には足しげく通わねばならない母からすれば、それが何よりも「よかった」と言うのは、私も良くわかる。

実は私、「群発頭痛」という持病があり、次の発作がいつ来てもおかしくない時期に入っているので、日々戦々恐々としている。発作がおきたら、猛烈な頭痛にのた打ち回ることになる。

すぐに注射を打てば痛みはおさまる。でも、その病気のかかりつけ医院が、なんと小田原にある。発作が起きたら特急もしくは新幹線で行くしかないけど、どのみち間に合わない。せっかくはるばる来たのだし、次回こそ城下町散策を楽しみたいといつも思うのだが、そんな体調では歩くのもやっとのことで、結局診察だけでとんぼ返りしてくるしかないのだけど。

だから、すごく思う。

病人にとって、その家族にとって、信頼できるかかりつけ医が近くにいることが、どれほど重要か。

さて、そんな私事をつらつらと書いたのは、ずっと気になっていたことがあるから。

先ほど都立病院と書いたが、石原知事の下、東京都は都立病院の大規模な“再編成”をおこなってきた。父が入院する病院は、既に都が手を引いた病院のひとつだ。

そして、いま、梅ヶ丘、清瀬、八王子の3箇所にある都立の小児病院が廃院になる予定

これらの3院は、2010年、府中に新たにできる小児医療センターに統合・移転という話が進められている。

新しい病院は、立派で設備も整っていることだろうし、それはそれで、いいかもしれない。

だけど、これまでの3つの小児病院を廃止するのは、利用者にしてみたら、ぞっとする話ではないだろうか?

府中は決して、都の「中心地」ではない。競馬場が有名だけど。都の東部や北部に住む人は、電車を乗り継いていかなければならない場所。

3院を利用するのは、とくに、障害を持つ子どもたちが多い。緊急時や入院はもちろんのこと、定期的な診察やお薬の処方のために通う子どもと親御さんからしてみれば、通院時間がたとえば片道30分から1時間になるだけでも、ものすごい負担になるだろう。都心の人混みの中、乗り換えだってたいへん。

都の財政問題は確かに見直さなければいけないことだけど、

弱者中の弱者を犠牲にしていいのだろうか? 

規模を縮小するなりなんなりして、3つの小児病院を残すという選択肢はないのだろうか?

東京ローカルな話題ですみません。

でも、華やかな五輪招致活動の足もとで、感じている疑問を書いておきたくなりました。

もうすぐ都議選です。

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