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「ついてこられない」のは子どもではなく、授業である、という見方。~CRN連載記事のお知らせ

先生方の会議に同席する機会がありました。

「要配慮児の共通理解」という題目で、気がかりな子を担任だけで抱え込まず学校全体で把握し共通理解をはかるのが目的でした。
予定終了時刻をオーバーしてしまうほど、たくさんの子どもたちの名前が挙がってきました。
もちろん、特別支援教育の視点からの配慮が必要だと思われるケースもたくさんありました。

私はその学校では、授業中の離席や、おしゃべりが止まらないとか、友達に手が出てしまうとか、行動面に課題を抱える子たちの相談を中心に受けていたのですが、会議での先生方の報告を聞いていると、学習につまずいている子どもたちの多いこと、多いこと・・・・! たぶん、各学年に3~4人、多くてもっと、いるのかなという感じでした。

「Aくんですが、授業には全くついてこれていないです」

「Bさんは、1、2年生ぐらいの内容も理解できてないですね」

「Cくん、教えても全然わからないんです」

「Dくん、宿題も一切やってきません。親御さんも忙しいんでしょうけれど・・・・」

など、など、など・・・・・。

その場にいた私は、なんだかいたたまれなくて、涙が出そうになってしまいました。

その日は「共通理解」が主旨で、これからその子たちに対してどうする?という対策を検討する会ではない。(でも、どうするつもりなんだろう?) また、会議という場ですから、そういう話し方になるのは、理解できなくもないのです。決して先生方に悪気はないし、一生懸命子どもたちのことを考えている先生ばかりだというのも、よくわかっています。だからこそ、学習面での配慮の必要な子どもたちとして気にかけていらっしゃるのですから。

ただ、何が悲しかったか。それは、先生方が無意識に口にする、子どもが「ついてこれない」「わかっていない」という言葉でした。そういう表現、そういう見方をしてしまうと、子どもの問題にすり替えられてしまう・・・・・。

本当はどの子だって、勉強がわかりたいと思っているんです。はじめからやる気がなくて、怠けていて、それで授業についていけないのではありません。

その子がついてこられない授業を、その子にわからない教え方をしているのは、先生なのです。

その会議では、私が発言する機会はなくて、幸いでした。もしコメントを求められていたら、私、何を口走ってたかわからないなぁ、と今になって思います。

その子がどうして「わからない」のか、どこにつまずいているのか、徹底的に考えてみたことがありますか? どんな教え方をしたらわかるか、どんな授業にしたら参加できるか、工夫を凝らしてみましたか? 

補助教員や支援員が必要とか、通級で個別指導してもらうべきだとか、特別支援級に移った方がいいとか、確かにそういうケースも中にはあるでしょう。でもその前に、先生がやれること、たくさんありますよね。

このブログを読んでくださっている先生方は、一人ひとりの子どものために何ができるかを積極的に模索していらっしゃる先生方だと信じています。そういう先生方にぜひ読んでいただきたくて、お知らせです。

昨日、チャイルド・リサーチ・ネット(CRN)のサイトに、ニューヨークで取材してきたSchools Attunedという教員研修についての連載記事第1回目がアップされました。
↓こちら

「教師のスキルアップで『落ちこぼれ』を救う~NY市の事例より」

自分の授業に子どもたちを合わせさせようとすると、落ちこぼれをつくる。そうではなく、子どもたちに合わせた授業が出来る教師、学習につまずいている子どもの原因を見極め支援できる教師を養成する・・・・・それがSchools Attunedの目指すところです。記事で詳細な内容まで説明することは出来ないのですが、どういうものなのかということだけでも、知っていただけたらと思います。2週間ペースでアップされます。アクセスしてみてください。

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