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その「予定表」で子どもは見通しをつけられるか?

時間の見通しがつけられない子、予定外のことに弱い子、今何をすべきかの状況判断が苦手な子・・・・そんな子どもたちのために「スケジュール」を視覚的に示すことは支援の定番です。ところが、学校の先生に「予定を書いて示してあげることが有効」と助言すると「やってますよ」「でも、効果を感じられない」という反応がしばしば返ってきます。

「やってますよ」と先生方がおっしゃるのは、どうやら黒板のスミに書かれている「今日の予定(時間割)」のことを指しているようです。こんな感じの。

   1.算

   2.国

   3.体(学年練習)

   4.生

   5.音

たしかに、これも「予定表」。今日は1時間目に国語、2時間目に算数をやって、3時間目の体育は学年全体で運動会の練習、4時間目に生活科、5時間目は音楽なんだな・・・という見通しを、多くの子は、つけられるでしょう。が、これは、一般的な予定表であって、必ずしも「支援の必要な子」に対する手助けになっているとは言えないのです。

教育ブログとしては、あまりふさわしくない例と、わかっていつつ・・・・個人的な話をします。

先週、私の手元に区役所から「子宮がん検診」のお知らせが届きました。封書の中身は、検診の受診票と、東京都が発行したA4三つ折サイズの子宮がん検診についてのリーフレット。これに、「検診はこのような内容です」として、次のように書かれています。

  ○問診

  ○視診

  ○内診

  ○細胞診(綿棒などで細胞をこすり、顕微鏡で調べる)

  ○コルポスコープ(膣拡大鏡)検査

これだけの事前説明で、安心して検診に臨むことができます? 産婦人科というところは、妊婦や出産経験のある人以外は、なかなか敷居の高い場所です(精神的に)。何を聞かれるんだろう? 何をされるんだろう? ・・・・イメージがわかないということは、不安を倍増させます。

それでも、説明がないよりましといえばましですが。

実は2ヶ月ほど前、あまりにも生理痛がひどいので近所のクリニックに行ったら、女医さんいきなり「言っときますけど、ここは産婦人科ですからね。内診やりますよ」。私が「え?」と戸惑っているのを知ってか知らずか、有無を言わせぬ勢いで行われた私の「内診」デビューは、しっかりとトラウマとして刻み込まれました。何をどうしたらいいのかわからずオロオロし、言われるがままにされなければいけない惨めさに加えて、診察後の説明には「妊娠すれば治りますけどね」という心無い一言で追い討ちまでかけられ、帰り道、涙が出ました。区の検診の案内を読んで、憂鬱になっているのはそのせいもあります。

・・・と、まるで次元の違う話ではないか、と思われるかもしれません。

ですが、授業にしろ給食や掃除などの授業外の活動にしろ、「学校」という場の中で日常的に繰り返される「当たり前のこと」だって、「何をするのか分からない」ためにオロオロしてしまう子どもがいるのです。(というか、するべきことをせず勝手な行動をしているように見えることもあるでしょう) ましてや、運動会や学芸会などの学校行事は「楽しみ」以前に、不安や混乱を覚えやすい子どももいます。「何をするのか」のイメージがわかないまま参加し、上手くできなくて叱られたり、わけがわからなくなってパニックを起こすなどの失敗体験を重ねることは、子どもの心に大きな傷を残します。それを防ぐための支援が必要なのだと、理解してもらえたらと思います。

「国語」「算数」「音楽」・・・といったって、毎回同じことをするわけではないでしょう。「今日、どんなことが待っているのか」「今から何をするのか」を、丁寧に伝えてあげることで、不安を解消し、モチベーションを高めることができます。

具体的には、次回に。

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